VTホールディングスは2025年5月14日付の書面決議により、東証スタンダード市場に上場する株式会社トラストの普通株式を公開買付け(TOB)により取得することを決議したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | VTホールディングス株式会社(7593・東証プライム・名証プレミア) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社トラスト(証券コード3347・東証スタンダード)(中古車の輸出、レンタカー) |
| 所在地 | — |
| 手法 | 公開買付け(TOB)。既に連結子会社である上場会社の全株式を取得し完全子会社化することを目的とする取引の一環 |
| 対価 | 普通株式1株につき 410円 |
| 日程 | 書面決議 2025年5月14日/公表 2025年5月14日 |
開示資料によれば、VTホールディングスは公表時点でトラスト株式を18,684,400株(所有割合72.20%)保有し、同社を連結子会社としています。本公開買付けは、自社が所有する株式とトラストが所有する自己株式を除く全株式を取得し、完全子会社とすることを目的とする取引の一環で、買付予定数の上限・下限はいずれも設定されていません(出典:VTホールディングス株式会社 2025年5月14日公表資料)。
開示資料では、応募された株券等の全部の買付けを行うこと、株主をVTホールディングスのみとするための株式併合には株主総会の特別決議が必要であることが説明されています。
中小企業の経営者は、どう読むか
すでに議決権の多数を持つ親会社が、残りの株式を買い取って上場をやめる形です。中小企業の承継とは規模も手続きも違いますが、「支配権をどこまで持つか」という論点は共通します。
非上場の会社でも、株式が創業家や役員、取引先などに分かれていることがあります。買い手は通常、全部の株式を取得できる見通しを求めます。誰がどれだけ持っているかを整理しておくことは、売却を考える前提になります。
上場会社の場合は公開買付けという法律上の手続きが要りますが、非上場であれば相対の交渉で進みます。手続きの重さは違っても、少数株主の扱いをどう決めるかという課題は残ります。