日特建設は2024年12月9日、麻生フオームクリートの株券等に対する公開買付けを開始すると公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日特建設株式会社(公開買付者。1947年創業の八千代試錐工業所を前身とし、1972年に現社名へ)(1929・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 麻生フオームクリート株式会社の株主(公開買付けに応募する側)。親会社である株式会社麻生(41.59%)等の大株主がいる |
| 譲渡対象 | 麻生フオームクリート株式会社(1961年6月1日設立、資本金209,200千円)(気泡コンクリートの現場施工、地盤改良工事の施工、その他工事の施工及び工事用資材(起泡剤等)の商品の販売等) |
| 所在地 | 日本 |
| 手法 | 公開買付け(TOB)。対象者株式の全てを取得し完全子会社とする取引の一環。公開買付けの手続外で親会社等からの株式譲渡も行われる |
| 対価 | 公開買付価格は1株680円。公開買付けの手続外で行われる株式譲渡の価格は500円(公開買付価格より180円低い)。買付予定数の下限155,800株 |
| 日程 | 2024年12月9日 取締役会決議/2024年12月10日 公開買付開始公告・公開買付届出書提出/2024年12月10日から2025年1月28日まで(30営業日)買付け等の期間 |
開示資料によれば、公開買付者は東京証券取引所スタンダード市場に上場している対象者の普通株式の全てを取得し、対象者を完全子会社とするための取引の一環として公開買付けを実施することを決議しました。本開示日現在、公開買付者は対象者株式を所有していません。
公開買付価格は1株680円です。公開買付けの手続外で行われる株式譲渡の価格は500円で、公開買付価格より180円低い価格となります。この株式譲渡は公開買付けの手続外で行われ、かつ譲渡価格が公開買付価格より低いことから、公開買付価格の均一性(金融商品取引法第27条の2第3項)の規制に抵触するものではないと判断していると記載されています(出典:日特建設株式会社 2024年12月9日公表資料)。
買付予定数の下限は155,800株に設定されています。対象者は1961年6月1日設立、資本金209,200千円で、気泡コンクリートの現場施工、地盤改良工事の施工、その他工事の施工及び工事用資材(起泡剤等)の商品の販売等を営んでいます。大株主は株式会社麻生41.59%、株式会社麻生地所11.71%、麻生商事8.78%などです(出典:日特建設株式会社 2024年12月9日公表資料)。
公開買付者による対象者への土木工事の発注取引があったと記載されています。日程は、取締役会決議が2024年12月9日、公開買付開始公告日および公開買付届出書提出日が2024年12月10日、届出当初の買付け等の期間が2024年12月10日から2025年1月28日まで(30営業日)です(出典:日特建設株式会社 2024年12月9日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
公開買付けの価格が六百八十円で、別に行われる株式譲渡は五百円です。同じ会社の株に、二つの値段が付いています。
手続の外で行う譲渡なら、公開買付価格より低くしてもよい。むしろ高くすると均一性の規制に触れます。
なぜ親会社が安く売るかというと、まとまった数を確実に渡せるからです。買い手は集める手間が省け、売り手は確実に売れる。
中小企業の譲渡でも、株主によって条件を変えることがあります。大口は確実性と引き換えに価格で譲り、小口は条件を揃える。
条件を分けるなら、なぜ分けるのかを説明できる形にしておきます。あとから不公平だと言われたときの備えになります。