日本アジア投資は2025年5月12日、同年3月31日に公表していた子会社の新規設立を中止し、代わりにブルームデベロップメント株式会社の発行済株式を100%取得して子会社化することを経営会議で決議したと公表しました。取得後に商号を変更し、ヘルスケア分野に特化した投資事業を展開するとしています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日本アジア投資株式会社(8518・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡対象 | ブルームデベロップメント株式会社(不動産業) |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 手法 | 株式譲渡(法人株主から発行済株式の100%を取得し子会社化。取得後に商号変更と増資を予定) |
| 対価 | 6,750,000円(開示資料には、同社グループが運営するファンドが保有する優先株式について、子会社化した後に自社株買いを行う予定と記載) |
| 日程 | 経営会議決議 2025年5月12日/契約締結日 2025年5月中(予定) |
開示資料によれば、ブルームデベロップメントは2023年5月設立、資本金4.5百万円の不動産業で、2024年4月期の売上高は記載がなく、営業損益・経常損益・当期純損益はいずれも△0百万円です。株式は法人株主が100%を保有していました(出典:日本アジア投資株式会社 2025年5月12日公表資料)。
日本アジア投資は、当初は新会社を設立して必要な許認可を順次取得する方針だったものの、ファンドの投資先であるブルームデベロップメントの大株主から保有株式をすべて売却する意向の伝達を受け、同社が宅地建物取引業免許を有していることから、設立を中止して株式取得に切り替えたと説明しています。
中小企業の経営者は、どう読むか
会社を「作る」か「買う」かを比べて、買うほうを選んだ例です。買い手が理由として挙げているのは、対象会社が宅地建物取引業免許を持っていることでした。
許認可は、事業の内容そのものと同じくらい引き継ぎの設計を左右します。株式譲渡であれば会社は存続するため許認可はそのまま残りますが、事業譲渡では取り直しが必要になるものがあります。どちらの方法をとるかで、手続きの重さが変わります。
売上がほとんど立っていない会社でも、免許や登録を持っていれば相手にとって意味を持つことがあります。自社の価値を考えるとき、損益計算書に表れない資格・許認可・契約の一覧を作っておくと、話の材料になります。