株式会社網屋は2026年10月19日、キヤノンマーケティングジャパン株式会社との資本業務提携の進捗として、キヤノンマーケティングジャパンおよびキヤノンシステムアンドサポート株式会社が順次販売を開始する中小企業向けSASEサービスに、自社のフルマネージドSASE「Verona」を提供することになったと公表しました。資本業務提携契約の締結は2026年2月12日付で開示されています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | キヤノンマーケティングジャパン株式会社(2026年2月12日付の資本業務提携により株式会社網屋の主要株主である筆頭株主となっている) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 本開示は資本業務提携の進捗の報告であり、株式の移動を伴うものではない |
| 譲渡対象 | 株式会社網屋(ネットワークセキュリティ。フルマネージドSASE「Verona」を提供している) |
| 所在地 | (開示資料に対象会社の所在地の記載なし) |
| 手法 | 資本業務提携の進捗。2026年2月12日付で締結した資本業務提携に基づき、キヤノンマーケティングジャパン株式会社およびキヤノンシステムアンドサポート株式会社が順次販売を開始する中小企業向けSASEサービスに、株式会社網屋がフルマネージドSASE「Verona」を提供する。開示資料は、両社の販売網と導入から運用までを支える体制に網屋のネットワークセキュリティの技術とノウハウを組み合わせると記載している |
| 対価 | 本開示に対価の記載は無い。資本業務提携の進捗の報告であり、新たな株式の取得や金銭の授受に関する記載は無い |
| 日程 | 2026年11月下旬 「まかせてITセキュアアクセスサービス by Verona」販売開始(キヤノンシステムアンドサポートによる直販)/2026年12月中旬 「HOME type-VS」販売開始(キヤノンマーケティングジャパンの販売パートナー経由) |
サービスは2つで、「まかせてITセキュアアクセスサービス by Verona」がキヤノンシステムアンドサポートによる直販で2026年11月下旬、「HOME type-VS」がキヤノンマーケティングジャパンの販売パートナー経由で2026年12月中旬に販売開始の予定です。
開示資料は、中小企業において情報システム担当者の不足や兼任による運用負荷などの課題があり、自社の規模や運用体制に適したSASEサービスへのニーズが高まっていると記載しています。
開示資料は、本資本業務提携の進捗が2026年12月期の業績に与える影響は軽微であると記載しています。
出典: 株式会社網屋「(開示事項の経過)キヤノンマーケティングジャパン株式会社との資本業務提携の進捗に関するお知らせ」(2026年10月19日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
資本業務提携は、株を持ち合って終わりではありません。この開示は、提携を決めてから八か月あまり経って、ようやく「何を一緒に売るか」が決まったという報告です。
譲る側の経営者が資本提携を検討するときに、ここは見ておく価値があります。契約の日に決まるのは枠組みだけで、売上に効くのはそのあとに積む個別の取り決めです。枠だけ作って動かない提携もあります。
この件で相手が持っているのは、販売網と、導入から運用までを支える体制です。技術を持つ側が、自分では届かない客層に届くようにする。小さな会社が大きな会社と組むときの、典型的な形です。
ただし、販売を相手に委ねるほど、客との接点は相手のものになります。提携を考えるなら、契約が終わったときに自社に何が残るのかを、先に確かめておいてください。