レカム株式会社は2026年10月19日の取締役会で、連結子会社のレカムIEパートナー株式会社を株式交換により完全子会社化することを決議し、同日付で株式交換契約を締結したと公表しました。対象会社は2016年5月に買い手と株式会社光通信の合弁会社として設立され、現在の持株比率は買い手が102株で51.0%、光通信が98株で49.0%です(発行済株式総数200株)(出典:レカム株式会社 2026年10月19日公表資料)
開示された事実
| 譲受(買い手) | レカム株式会社(3323・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社光通信(対象会社の普通株式98株・議決権比率49.0%を保有。対象会社は2016年5月に買い手と光通信の合弁会社として設立された) |
| 譲渡対象 | レカムIEパートナー株式会社(LED照明、業務用エアコン、防犯監視用カメラ等の環境商材の販売および新電力サービスの提供。2016年5月26日設立、資本金10,000千円、発行済株式総数200株) |
| 所在地 | 東京都渋谷区代々木 |
| 手法 | 株式交換(簡易株式交換)による完全子会社化。本株式交換に先立ち、対象会社が会社法第156条および第160条の規定に基づき、光通信が保有する対象会社株式の一部53株を現金を対価として自己株式として取得し、効力発生日の前日までに会社法第178条の規定に基づき全部を消却する予定。これにより光通信が保有する対象会社株式は残部45株となり、これが株式交換の対象となる。買い手を株式交換完全親会社、対象会社を株式交換完全子会社とし、買い手は会社法第796条第2項の規定に基づき株主総会の承認を受けずに行う予定(同条第3項により一定数以上の株主から反対の通知があった場合は株主総会の承認を要する)。買い手は本株式交換に際し保有する自己株式を充当し、新株式の発行は行わない。開示資料は、合弁関係の解消により意思決定を買い手グループ内で完結させ、環境商材と法人顧客基盤・営業網を一体的に運用すると記載している |
| 対価 | 株式交換比率は買い手1に対して対象会社が約20,448.62で、交付する買い手の普通株式は920,188株。基準株価88円により算定している。基準株価は株式交換契約の締結日の前営業日である2026年10月16日を末日とする直近3か月間(2026年7月17日から同年10月16日まで)の東京証券取引所における買い手普通株式の終値の単純平均値87.53円を1円未満切り上げたもの。対象会社株式(発行済株式の49%相当)の価値は、対象会社の財政状態、資産の状況、将来の事業活動の見通し等を総合的に勘案した買い手の株式価値評価(第34期事業計画に基づく将来キャッシュ・フロー評価。割引率等は買い手の減損テストと同一のパラメータを使用)を基礎として、光通信との協議・交渉により決定したと記載されている。自己株式取得における現金部分の金額は本開示に記載が無い |
| 日程 | 2026年10月19日 両社の取締役会決議および株式交換契約締結/2026年10月26日 対象会社による自己株式取得の実行(予定)および株式交換契約承認の書面決議(予定・会社法第319条第1項に基づく)/2026年11月9日 株式交換の効力発生(予定) |
手順は2段階です。先に対象会社が、光通信の保有する53株を現金を対価として自己株式として取得し、効力発生日の前日までに全部を消却します。残る45株が株式交換の対象となります(出典:レカム株式会社 2026年10月19日公表資料)
株式交換比率は買い手1に対して対象会社が約20,448.62で、交付する買い手の普通株式は920,188株です。基準株価88円により算定しており、これは2026年7月17日から同年10月16日までの終値の単純平均値87.53円を1円未満切り上げたものです。買い手は保有する自己株式を充当し、新株式の発行は行いません(出典:レカム株式会社 2026年10月19日公表資料)
買い手は会社法第796条第2項の規定に基づく簡易株式交換として、株主総会の承認を受けずに行う予定です。効力発生日は2026年11月9日の予定です。
出典: レカム株式会社「連結子会社レカムIEパートナー株式会社の株式交換(簡易株式交換)による完全子会社化に関するお知らせ」(2026年10月19日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
半分ずつに近い形で始めた合弁を、片方が買い取って終わらせる話です。設立から十年ほど経っています。共同で会社を作るときに、解消のしかたまで決めている例は多くありません。
目を引くのは、対価を現金と株式に分けていることです。先に会社自身が相手の持ち分の一部を現金で買い取り、残りを親会社の株式と交換する。現金の出どころが子会社と親会社に分かれるので、親会社の手元資金への負担が変わります。
中小企業でも、取引先や金融機関と共同で会社を作ることがあります。相手の持ち分を引き取る段になって、いくらで買うのかが決まらず止まる例は珍しくありません。
この開示では、評価の根拠に自社の減損テストと同じ割引率を使ったと書いてあります。買うときの値段と、持っている資産を評価するときの物差しを揃えたということです。社内の説明としても、相手との交渉としても、筋の通った決め方です。
合弁を組むなら、始めるときに出口を書いておいてください。どちらが買うのか、値段はどう決めるのか、いつまでに決めるのか。この三つが契約にあるかどうかで、十年後の手間が変わります。