株式会社メディカルネットは、2026年8月28日の取締役会で、日本医療支援株式会社との資本業務提携契約の締結と、同社を処分予定先とする第三者割当による自己株式の処分を決議しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日本医療支援株式会社(本開示の処分予定先) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社メディカルネット(コード3645・東証グロース)。保有する自己株式を第三者割当の方法で処分する |
| 譲渡対象 | 株式会社メディカルネットの普通株式411,500株(歯科医療分野のメディア・プラットフォーム事業および歯科医院運営事業) |
| 所在地 | (本開示に当社の所在地の記載なし。相手先は東京都千代田区) |
| 手法 | 資本業務提携契約の締結と、相手先を処分予定先とする第三者割当による自己株式の処分。開示資料は、相手先が国内外で医療機関の開業・経営に関する企画・調査、支援および医療機関のM&Aなどの総合コンサルティング、その他ヘルスケア事業を行っており、歯科医療業界で買い手グループが推進する歯科医院運営事業等と親和性が高いと記載している。業務提携の内容として、日本国内および日本国外における歯科事業・予防を含むヘルスケア事業(開業・承継支援、歯科医療従事者メディア関連事業、日本人歯科医師による開業支援等)と、その他両社協議により合意した事業領域を挙げている |
| 対価 | 処分する株式は普通株式411,500株(発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合4.28%)、処分価額は1株当たり243円、処分価額の総額は99,994,500円。処分後の相手先の議決権所有割合は4.28%となる予定。発行諸費用の概算額70,000円を差し引いた手取概算額は99,924,500円で、使途はM&A資金(支出予定時期は2026年9月〜2029年5月)。開示資料は、払込金額の総額が1億円未満であるため有価証券通知書を提出すると記載している |
| 日程 | 取締役会決議および本資本業務提携契約の締結日はいずれも2026年8月28日、自己株式処分の払込期日は2026年9月15日(予定)。開示資料は、本資本業務提携が中長期的には企業価値の向上に寄与すると考えているが、現時点での2027年5月期の業績に与える影響は軽微と予測されると記載している |
処分する株式は普通株式411,500株で、発行済株式総数(自己株式を除く)に対する割合は4.28%です。処分価額は1株当たり243円、総額は99,994,500円で、処分後の相手先の議決権所有割合は4.28%となる予定です(出典:株式会社メディカルネット 2026年8月28日公表資料)
発行諸費用の概算額70,000円を差し引いた手取概算額99,924,500円は、M&A資金に充てるとされています。支出予定時期は2026年9月から2029年5月です(出典:株式会社メディカルネット 2026年8月28日公表資料)
開示資料は、2025年6月26日に公表した第三者割当による自己株式処分で同じ目的の資金153,816,800円を調達しており、現時点では未充当であると記載しています。理由として、成長戦略に合致する対象企業を選定するための検討を続けていることを挙げ、今回追加で調達するのは歯科医療分野のM&A対象企業の規模拡大や複数案件への同時対応を可能にするためと説明しています(出典:株式会社メディカルネット 2026年8月28日公表資料)
相手先は国内外で医療機関の開業・経営に関する企画・調査、支援および医療機関のM&Aなどの総合コンサルティング、その他ヘルスケア事業を行っていると記載されています。両社は歯科医院の事業承継の事業化と、買い手グループがタイ王国で行っている歯科医院運営事業の多医院展開に取り組むとしています。
取締役会決議と契約締結はいずれも2026年8月28日、払込期日は2026年9月15日(予定)です。
出典: 株式会社メディカルネット「日本医療支援株式会社との資本業務提携及び第三者割当による自己株式処分に関するお知らせ」(2026年08月28日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
株式を一部だけ渡して組む形です。相手は議決権の一割にも満たない割合しか持たないので、経営権は動きません。会社を丸ごと譲るのとは別の選択肢で、まず関係をつくってから先を考えるという進め方です。
新しく株式を発行せず、手元に持っていた自己株式を渡しています。既存株主の持分が薄まらないので、資本提携の相手を迎えるときの負担が小さくなります。自社株買いをしておいた会社だけが使える手です。
注目したいのは、調達した資金の使途がM&Aの待機資金とされ、しかも前回調達した分がまだ使われていないと自ら書いている点です。買う側は、良い相手が見つかるまで資金を寝かせておくことになります。譲渡を考える側から見れば、資金を用意して待っている買い手がいるということでもあります。
提携の中身に、歯科医院の事業承継を事業化すると書かれています。同じ業種の中で、譲渡の相談を受ける側が増えていく動きです。自社の業界でこうした提携が起きているかは、譲渡を考えはじめる時期の判断材料になります。