日産化学は2026年10月9日、過年度における特定子会社2社の異動について、上場規程に基づく開示が適時になされていなかったことが判明したとして、事後の開示を行いました。開示資料は、事後の開示となったことへのお詫びを記載しています。

開示された事実

譲受(買い手)日産化学株式会社(4021・東証プライム)
譲渡(売り手)追加取得の相手方は本開示に記載がない
譲渡対象NC東京ベイ株式会社(2023年4月時点の商号:日本燐酸株式会社)(硫酸の製造)
所在地千葉県袖ケ浦市北袖14番地
手法株式の追加取得(完全子会社化)。2022年12月12日開催の経営会議で当該会社の株式を追加取得し完全子会社とすることを決定し、2023年4月に株式を取得した。上場規程に基づく特定子会社の異動の開示が適時になされていなかったことが判明したため、2026年10月9日に事後の開示が行われたもの
対価取得価額は本開示に記載がない
日程2022年12月12日 経営会議での決定(NC東京ベイ)/2023年4月 株式の取得(NC東京ベイ)/2020年2月18日 取締役会決議(インド子会社の設立)/2020年4月 設立(インド子会社)/2026年10月9日 本開示

1社目は硫酸の製造を行うNC東京ベイ株式会社(2023年4月時点の商号は日本燐酸株式会社、千葉県袖ケ浦市)です。同社は2022年12月12日開催の経営会議で当該会社の株式を追加取得し完全子会社とすることを決定し、2023年4月に株式を取得しました。取得後の持株比率は100%、資本金は1,946百万円です。取得価額と取得の相手方は、本開示に記載がありません(出典:日産化学株式会社 2026年10月9日公表資料)

2社目は農薬原体の製造を行うNissan Bharat Rasayan PVT.LTD.(インド・ハリヤナ州)です。2020年2月18日開催の取締役会でインドに子会社を設立することを決議し、2020年4月に設立しました。資本金は15億ルピー(約22億円)で、持株比率は日産化学70%、Bharat Rasayan Limited 30%です。こちらは株式の取得ではなく、新規設立による異動です(出典:日産化学株式会社 2026年10月9日公表資料)

いずれも資本金の額が日産化学の資本金の額の100分の10以上に相当するため、特定子会社に該当することとなりました。両社の業績は2026年5月15日に公表した連結業績予想に含まれており、本件による2027年3月期の業績に与える影響はないとしています。今後の対策として、適時開示に係る社内確認体制の見直し、関係部門間の情報連携の強化、適時開示制度に関する社内教育の徹底が挙げられています。

出典: 日産化学株式会社「過年度における特定子会社の異動に関するお知らせ」(2026年10月09日公表)・適時開示

中小企業の経営者は、どう読むか

子会社を作ったり、持分を買い増したりしたときに、取引所の規程でどこまで開示が必要かは、資本金の大きさといった形式的な基準で決まります。

中小企業のM&Aでも、株式の追加取得や子会社の設立は社内の意思決定だけで進むことがあり、外に向けた手続は後回しになりやすい工程です。

この開示は、決めたことと、外に伝えることが別の工程であることを示しています。

譲渡を検討するときは、過去の組織再編について議事録と契約書がそろっているかを早めに確かめておきたいところです。買い手は調査の段階でここを必ず見ます。

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この開示についてのよくあるご質問

A.譲受(買い手)は日産化学株式会社(4021・東証プライム)です。譲渡(売り手)は追加取得の相手方は本開示に記載がないです。譲渡対象はNC東京ベイ株式会社(2023年4月時点の商号:日本燐酸株式会社)(硫酸の製造)です。
A.株式の追加取得(完全子会社化)。2022年12月12日開催の経営会議で当該会社の株式を追加取得し完全子会社とすることを決定し、2023年4月に株式を取得した。上場規程に基づく特定子会社の異動の開示が適時になされていなかったことが判明したため、2026年10月9日に事後の開示が行われたもの
A.取得価額は本開示に記載がない
A.2022年12月12日 経営会議での決定(NC東京ベイ)/2023年4月 株式の取得(NC東京ベイ)/2020年2月18日 取締役会決議(インド子会社の設立)/2020年4月 設立(インド子会社)/2026年10月9日 本開示
A.本記事は日産化学株式会社「過年度における特定子会社の異動に関するお知らせ」(2026年10月09日公表)をもとに要約したものです。当社が関与した案件ではありません。
本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。