巴工業は2026年3月17日、第一実業株式会社から有機ランキンサイクル(ORC)技術を活用した125kWバイナリー発電装置の日本国内における独占的製造権および独占的販売権を譲り受ける契約を締結したと公表しました。事業譲受の完了は2026年3月31日(予定)です。事業譲受価額および技術ライセンス料は非開示とされています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 巴工業株式会社(6309・東証プライム市場) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 第一実業株式会社(東京都千代田区・証券コード8059・1948年創業の独立系の総合機械商社) |
| 譲渡対象 | 125kWバイナリー発電装置の日本国内における独占的製造権および独占的販売権(有機ランキンサイクル(ORC)技術を活用した125kWバイナリー発電装置の製造・販売に係る権利(製造権は米国アクセスエナジー社製のタービン発電機を組み込んだバイナリー発電装置の組立および分解、販売権は工業廃熱用途(船舶除く)および地熱用途が対象)) |
| 所在地 | 日本国内 |
| 手法 | 事業譲受(権利の譲受)。買い手は売り手から125kWバイナリー発電装置の日本国内における独占的製造権および独占的販売権を譲り受ける契約を締結した。あわせて買い手は米国カルネティクス テクノロジーズ社と技術ライセンス契約を締結し、バイナリー発電装置の中核技術であるタービン発電機に関する技術導入を決定している。開示資料は、売り手が2014年4月にアクセスエナジー社から当該製造権および販売権を取得したものであることを記載している |
| 対価 | 事業譲受価額および技術ライセンス料は非開示とされている |
| 日程 | 2026年3月4日 第一実業株式会社と契約締結/2026年3月11日 米国カルネティクス テクノロジーズ社と契約締結/2026年3月31日(予定) 第一実業株式会社からの事業譲受完了 |
譲り受ける製造権は米国アクセスエナジー社製のタービン発電機を組み込んだバイナリー発電装置の組立および分解が対象で、販売権は工業廃熱用途(船舶除く)および地熱用途が対象と記載されています。開示資料は、売り手が2014年4月にアクセスエナジー社から当該製造権および販売権を取得したものであることを記載しています。
買い手はあわせて米国カルネティクス テクノロジーズ社と技術ライセンス契約を締結し、バイナリー発電装置の中核技術であるタービン発電機に関する技術導入を決定したと記載されています。日程は売り手との契約締結が2026年3月4日、カルネティクス テクノロジーズ社との契約締結が2026年3月11日です。
売り手は東京都千代田区に本社を置く第一実業株式会社(証券コード8059)で、1948年に創業した独立系の総合機械商社と記載されています。カルネティクス テクノロジーズ社は米国カリフォルニア州サイプレス市に本社を置き、アクセスエナジー社を完全子会社に持つエンジニアリング会社とされています。
開示資料は、買い手が製造権および販売権の取得にタービン発電機のコア技術の導入を併せることで、独自にタービン発電機を組立・分解・修理することが可能となり、設計・製造・販売・アフターサービスを含めた一貫体制の構築を目指すことを記載しています。
開示資料は、買い手が現中期経営計画において機械事業の重点施策の一つにバイナリー発電装置の販売促進による事業基盤の確立を掲げていること、既に30kWバイナリー発電装置を販売しており新たに125kW機の取り扱いを開始することを記載しています。
出典: 巴工業株式会社「第一実業株式会社からの125kWバイナリー発電装置の事業譲受ならびに米国カルネティクステクノロジーズ社タービン発電機技術導入のお知らせ」(2026年03月17日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
渡ったのは会社でも工場でもなく、権利です。
日本国内で独占的に作って売る権利を譲り受けました。
売り手も、十二年前に海外の会社から取得したものです。
権利だけを渡す取引も、M&Aの一つの形です。
中小企業でも、代理店の権利や商標が資産になります。
それ自体を売ることも、会社ごと渡すこともできます。
ただし、権利の元の持ち主の同意が要る場合があります。
契約書に譲渡の可否が書かれているので、先に確かめます。
権利を渡す、という場面です。