株式会社ブッキングリゾートは2026年10月19日の取締役会で、合同会社RASA JAPANからグランピング施設の検索・比較・送客に特化したWEBメディア「みんなのグランピング(みんぐら)」の事業を譲り受けることを決議し、同日付で事業譲渡契約を締結したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社ブッキングリゾート(324A・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 合同会社RASA JAPAN(神奈川県横浜市青葉区。マーケティングBPO、メディア運営、観光不動産、海外企業の日本進出支援を行う。2019年2月21日設立、資本金150万円)。買い手との間に資本関係・人的関係・取引関係はいずれも無いと記載されている |
| 譲渡対象 | みんなのグランピング(みんぐら)(グランピング施設の検索・比較・送客に特化したWEBメディアの運営) |
| 所在地 | (開示資料に譲受事業の所在地の記載なし) |
| 手法 | 事業譲渡。買い手は本日開催の取締役会で譲受けを決議し、同日付で事業譲渡契約を締結した。引き継ぐ資産はWebサイト、ドメイン、施設データベース等で、開示資料は各資産の金額を個別に算定していないと記載している。引き継ぐ負債は無い。買い手は宿泊施設の開発・集客・運営・再生と直営宿泊施設の運営を行っており、リゾートグランピング特化型予約サイトを運営している |
| 対価 | 事業譲渡価額は10百万円、アドバイザリー費用等が1百万円で、合計11百万円。決済および資金調達方法は手許現預金を充当する |
| 日程 | 2026年10月19日 取締役会決議および事業譲渡契約締結/2026年11月2日 事業譲渡実行(予定) |
譲受価額は事業譲渡価額10百万円とアドバイザリー費用等1百万円の合計11百万円で、手許現預金を充当します。引き継ぐ資産はWebサイト、ドメイン、施設データベース等で、開示資料は各資産の金額を個別に算定していないと記載しています。引き継ぐ負債はありません(出典:株式会社ブッキングリゾート 2026年10月19日公表資料)
譲り受ける事業の直前事業年度の売上高は107万円、経常利益は40万円です。開示資料は、同メディアが累計284万セッションの実績を持ち、年間で約30万セッション規模であると記載しています(出典:株式会社ブッキングリゾート 2026年10月19日公表資料)
事業譲渡の実行日は2026年11月2日の予定です。開示資料は、本件が2027年4月期連結業績に与える影響は軽微であると記載しています。
出典: 株式会社ブッキングリゾート「グランピング特化型SEOメディア「みんなのグランピング(みんぐら)」の事業譲受けに関するお知らせ」(2026年10月19日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
譲渡価額が一千万円という規模でも、契約の形は大きな取引と変わりません。この開示で目を引くのは、引き継ぐ資産がウェブサイト、ドメイン、施設データベースと、一つずつ名前を挙げて書かれていることです。
形のない資産だけを買う取引では、何を引き渡すのかが契約書の文言そのものになります。サイトは誰の名義か。ドメインの管理権限は誰が持っているか。データベースの中身は持ち出してよいものか。ここが曖昧なまま代金だけ決めると、実行の日に渡すものが揃いません。
負債を引き継がないと明記されている点も、小さな事業譲渡では重要です。事業譲渡は買う資産と負債を選べる形なので、引き継ぐ範囲を書いておけば、後から出てきた債務を追いかけられずに済みます。
助言の費用が取得価額の一部として並べて書かれていることにも触れておきます。手数料は取引の外にある費用ではなく、支払総額の一部です。自社の譲渡を考えるときも、総額で見る癖をつけておくと判断を誤りません。