太平洋セメントは2026年3月25日、株式会社トクヤマのセメント販売事業を吸収分割により承継する新設会社の株式を取得し完全子会社化することを決議したと公表しました。株式譲渡実行日は2026年10月1日(予定)です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 太平洋セメント株式会社(5233・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社トクヤマ(山口県周南市御影町1-1・無機・有機工業薬品、セメント・建材、電子材料、ライフサイエンスほか・資本金10,000百万円・純資産273,858百万円) |
| 譲渡対象 | 株式会社トクヤマのセメント販売事業を吸収分割により承継する新設会社(名称は未定)(セメント・固化材の販売) |
| 所在地 | 山口県周南市 |
| 手法 | 会社分割(吸収分割)と株式取得の組み合わせ。売り手がセメント販売事業を吸収分割により新設会社へ承継させ、買い手がその新設会社の発行株式のすべてを取得して完全子会社化する。異動前の所有株式は0株(議決権保有割合0.0%)、取得後の議決権保有割合は100.0%。新設会社は資本金1百万円(予定)で、売り手が100.0%を保有する |
| 対価 | 取得価額は株式譲渡実行時37,000百万円。開示資料は、実際の取得価額が株式譲渡契約に定める株式譲渡実行時の価額を調整した金額となることを注記している |
| 日程 | 2026年3月25日 取締役会決議日/2026年3月25日 株式譲渡契約締結日/2026年7月1日(予定) 新設会社の設立/2026年10月1日(予定) 株式譲渡実行日 |
異動前の所有株式は0株(議決権保有割合0.0%)で、取得するのは新設会社の発行株式のすべて、異動後の議決権保有割合は100.0%です。取得価額は株式譲渡実行時37,000百万円で、実際の取得価額は株式譲渡契約に定める株式譲渡実行時の価額を調整した金額となると注記されています(出典:太平洋セメント株式会社 2026年3月25日公表資料)
新設会社は名称が未定、所在地が山口県周南市、事業内容がセメント・固化材の販売、資本金が1百万円(予定)、設立が2026年7月1日(予定)で、大株主及び持株比率は株式会社トクヤマが100.0%です(出典:太平洋セメント株式会社 2026年3月25日公表資料)
譲渡元は名称が株式会社トクヤマ、所在地が山口県周南市御影町1-1、事業内容が無機・有機工業薬品、セメント・建材、電子材料、ライフサイエンスほか、資本金が10,000百万円、純資産が273,858百万円です。買い手と譲渡元の間ではセメント製品に係る物流提携が行われていると記載されています(出典:太平洋セメント株式会社 2026年3月25日公表資料)
開示資料は、買い手が中期経営計画で国内事業の再生を主な取り組みとして掲げていること、本取引により譲渡元のセメント販売事業が有する顧客基盤を獲得して国内セメント事業における事業機会を拡大することを記載しています。
開示資料は、本取引後の提携として、譲渡元のセメント製造停止後(2028年度を目処として譲渡元で検討着手)に譲渡元で発生する産業廃棄物の処理を買い手が行う予定であることを記載しています。
出典: 太平洋セメント株式会社「株式会社トクヤマのセメント販売事業を吸収分割により承継する新設会社の株式取得(完全子会社化)に関するお知らせ」(2026年03月25日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
売る側が、先に新しい会社を作って事業を移します。
買い手はその新会社の株を、全部買う形になります。
事業を直接買うのではなく、器ごと買うという順番です。
中小企業の譲渡でも、この順番を選ぶことがあります。
会社の一部門だけを渡したいときに使えます。
株式譲渡の形になるので、許認可や契約が移りやすくなります。
ただし分割の手続に時間と費用がかかります。
この件も、決議から実行まで半年以上かかっています。
器を作って渡す、という場面です。