日本製鉄は2025年1月31日、東証プライム市場に上場する山陽特殊製鋼の株式に対する公開買付けを開始すると公表しました。対象者を完全子会社とすることを目的とする取引の一環と記載されています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日本製鉄株式会社(5401・東証プライム・名証・福証・札証) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 応募する対象者の少数株主(日本製鉄は公表時点で対象者株式の52.98%を所有する筆頭株主) |
| 譲渡対象 | 山陽特殊製鋼株式会社(特殊鋼製品の製造・販売、金属粉末・粉末成形品、素形材) |
| 所在地 | 兵庫県姫路市 |
| 手法 | 公開買付け(完全子会社化を目的。対象者株式の全部が対象。公開買付者所有分と自己株式を除く) |
| 対価 | 普通株式1株につき2,750円 |
| 日程 | 取締役会決議日 2025年1月31日/公開買付開始公告・公開買付届出書提出 2025年2月3日/買付期間 2025年2月3日から2025年3月18日まで(30営業日) |
買付価格は普通株式1株につき2,750円です(出典:日本製鉄株式会社 2025年1月31日公表資料)
公表時点で日本製鉄は対象者株式を28,863,844株(所有割合52.98%)所有する筆頭株主です(出典:日本製鉄株式会社 2025年1月31日公表資料)
対象会社は特殊鋼製品の製造・販売を行う鋼材事業のほか、金属粉末・粉末成形品の粉末事業、素形材事業を営んでいます。所在地は兵庫県姫路市です。
買付期間は2025年2月3日から3月18日までの30営業日で、対象者の請求に基づく延長の可能性は該当事項なしと記載されています。
中小企業の経営者は、どう読むか
もともと過半を持っている相手を、残りも買って完全子会社にする取引です。段階を踏んで持分を増やす形は、中小企業の承継でも使われます。
一度に全部を売らず、まず一部を譲って様子を見る。あとで残りを譲る。その順番を選べることは、売り手にとっての余地です。
ただし、残りをいつ、いくらで譲るかを決めずに一部だけ譲ると、あとの交渉が不利になることがあります。先に書面にしておきます。
製造業では、設備と棚卸資産が資産の多くを占めます。評価のときに何を見られるかが、業種によって変わります。
上場している会社でも、親会社が最後まで買い切るまでには年月がかかります。急がない取引もあります。