日本精工は2025年5月12日、持分法適用関連会社であるNSKステアリング&コントロール株式会社の異動(連結子会社化)について公表しました。株式譲渡実行日は2025年9月1日を予定しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日本精工株式会社(6471・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 対象会社の株主(株式取得の相手方の意向等を踏まえ開示されていない) |
| 譲渡対象 | NSKステアリング&コントロール株式会社(自動車部品の販売・研究開発) |
| 所在地 | 東京都品川区 |
| 手法 | 持分法適用関連会社の異動(連結子会社化)。A種種類株式を取得する。対象会社の資本金の額が買い手の資本金の10%に相当する額以上であるため、買い手の特定子会社に該当する |
| 対価 | 取得価額については株式取得の相手方の意向等を踏まえ開示を差し控えるとされている |
| 日程 | 2025年5月12日 取締役会決議日/2025年5月12日 株式譲渡契約締結日/2025年9月1日(予定) 株式譲渡実行日。開示資料は、本取引の条件となる国内外の競争法に基づく必要な手続き及び対応等により実行日が変動する可能性があると記載している |
異動前の所有株式数は普通株式10,000株(議決権の数:10,000個、議決権所有割合:49.9%)、取得株式数はA種種類株式10,041株(議決権の数:10,041個、議決権所有割合:50.1%)です。取得価額については株式取得の相手方の意向等を踏まえ開示を差し控えるとされています(出典:日本精工株式会社 2025年5月12日公表資料)
対象会社は所在地が東京都品川区大崎一丁目6番3号、事業内容が自動車部品の販売・研究開発、設立が2010年9月30日です。経営成績は、売上高が4,100百万円、3,302百万円、61,953百万円、営業利益(△は損失)が79百万円、63百万円、△6,520百万円、純資産が500百万円、491百万円、14,952百万円と3期分が記載されています。1株当たり純資産は62,605円27銭、61,443円11銭、1,495,212円44銭です(出典:日本精工株式会社 2025年5月12日公表資料)
開示資料は、対象会社が買い手のステアリング事業をグローバルに統括する連結子会社であったものの、2023年8月1日以降は他社が議決権の50.1%、買い手が49.9%を保有する持分法適用関連会社となり、改善施策に取り組んできたことを記載しています(出典:日本精工株式会社 2025年5月12日公表資料)
開示資料は、新体制発足から約2年が経過し4つの改善施策のうち「収益性改善に向けた更なる構造改革の推進」「スタンド・アローン化の推進」「モニタリング体制の強化」に目途が立ち、2024年度は対象会社の連結ベースで黒字化するなど収益体質の改善が実現したこと、残る「ストラテジック・パートナーとのアライアンスの検討」に買い手主導で取り組むこととしたことを記載しています。
出典: 日本精工株式会社「持分法適用関連会社の異動(連結子会社化)に関するお知らせ」(2025年05月12日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
いったん手放した会社を、二年後に取り戻す取引です。
持っていたのは四十九・九パーセントで、過半には届きません。
そこへA種種類株式を取得して五十・一パーセントにしています。
普通株式ではなく種類株式で議決権を動かす形です。
中小企業でも、種類株式を使えば同じことができます。
資本を入れつつ議決権は渡さない、という設計も可能です。
ただし設計が複雑になり、後から整理するのが難しくなります。
譲渡の前に種類株式があると、買い手は必ず内容を確かめます。
何の権利が付いているかを、書面で説明できることが要ります。