海帆は2026年3月5日、小売電気事業者である株式会社どんぐり電力の株式を取得し子会社化することを決議したと公表しました。株式譲渡実行日は2026年4月1日です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社海帆(3133・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | TOFU合同会社(東京都江東区有明三丁目7番26号有明フロンティアビルB棟9階・再生可能エネルギー事業、有価証券の売買・資本金10千円・設立2023年6月5日) |
| 譲渡対象 | 株式会社どんぐり電力(小売電気事業、コーポレートPPA支援、電力アグリゲーション、環境価値取引) |
| 所在地 | 東京都中央区新川二丁目26番3号 住友不動産茅場町ビル2号館8階 |
| 手法 | 株式取得(子会社化)。異動前の所有株式数0株から490株(議決権の数490個、議決権割合49%)を取得する。開示資料は、株式の取得を49%にした理由として既存株主との役割分担を維持することを目的としていること、買い手が取締役会の過半数を指名することにより実質支配を確保するとともに連結子会社として組み込む予定であることを記載している |
| 対価 | 取得価格は総額5,000万円(株式譲渡価格4,900万円、アドバイザリー費用100万円)。開示資料は、取得価格について民事再生後の企業ということもあり評価すべき事項は小売り電力事業者の業としての登録・認可(ライセンス)に加えアグリゲーション等のBtoBサービスを新たに展開する実行体制となること、相手先が現時点までに要した費用(民事再生に伴う関連費用、ライセンス維持に伴う費用及びシステム再構築に伴う費用)と買い手の今後における収益貢献寄与額を十分に勘案の上で決定したことを記載している。支払は買い手の手元資金にて行う予定 |
| 日程 | 2026年3月5日 取締役会決議日/2026年3月5日 契約締結日/2026年4月1日 株式譲渡実行日 |
異動前の所有株式数は0株(議決権の数0個)、取得株式数は490株(議決権の数490個、議決権割合49%)、異動後の所有株式数は490株(議決権の数490個、議決権割合49%)です。取得価格は総額5,000万円で、内訳は株式譲渡価格4,900万円、アドバイザリー費用100万円と記載されています。支払は買い手の手元資金にて行う予定です(出典:株式会社海帆 2026年3月5日公表資料)
開示資料は、株式の取得を49%にした理由として既存株主との役割分担を維持することを目的としていること、既存株主が再生可能エネルギー事業に深く知見を有し小売り電力事業にも精通していること、事業運営上のオペレーションを既存株主が行い買い手は営業活動を通じてアグリゲーションを受託できるよう業務を分担することを記載しています。あわせて、買い手が取締役会の過半数を指名することにより実質支配を確保するとともに連結子会社として組み込む予定であることを記載しています(出典:株式会社海帆 2026年3月5日公表資料)
対象会社は名称が株式会社どんぐり電力、所在地が東京都中央区新川二丁目26番3号 住友不動産茅場町ビル2号館8階、事業内容が小売電気事業、コーポレートPPA支援、電力アグリゲーション、環境価値取引、資本金が1円、設立年月日が2025年1月9日です。大株主及び持株比率は非開示(法人)が51%、TOFU合同会社が49%と記載されています(出典:株式会社海帆 2026年3月5日公表資料)
対象会社の最近3年間の経営成績は、売上高が207.8百万円、57.2百万円、0百万円、営業利益が△22.3百万円、△17.6百万円、△16.9百万円、純資産が△430.8百万円、△403.4百万円、△0.08百万円と記載されています(2024年より決算期を10月に変更)(出典:株式会社海帆 2026年3月5日公表資料)
開示資料は、対象会社が元は株式会社水戸電力の商号にて小売電気事業者として営業しており、当時は個人需要家向けのBtoCを事業の主体としていたこと、事業運営コストが想定よりも大きくなったことから営業赤字を計上し2025年に民事再生手続きを行ったこと、全ての債権者から債権放棄など正当な手続きを経て2025年3月より大口需要家向けのBtoBを事業の主体として再出発した会社であることを記載しています。
取得価格の根拠として、小売り電力事業者の業としての登録・認可(ライセンス)とアグリゲーション等のBtoBサービスを新たに展開する実行体制が評価すべき事項として挙げられています。
出典: 株式会社海帆「小売電気事業者である株式会社どんぐり電力の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2026年03月05日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
過半数を取らず、半分より少ない株だけを買っています。
既存株主に運営を任せ、役割を分けると書かれています。
それでも取締役会の過半数を指名して支配を確保します。
株の数と、会社を動かす力は、別ものだということです。
中小企業の譲渡でも、この違いが争点になります。
一部だけ渡して経営に残る形も、選べるからです。
ただし、取締役を誰が選ぶかで実際の力は決まります。
株の割合だけ見て安心すると、あとで食い違います。
株数と決定権を分けて考える、という場面です。