キッツは2026年3月26日、株式会社ブイテックスの株式を取得し子会社化することを決議したと公表しました。株式譲渡実行日は2026年6月1日(予定)です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社キッツ(6498・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | カナデビア株式会社(大阪市住之江区南港北1丁目7番89号・資本金45,442百万円・設立1934年5月29日。対象会社の株式100%を保有) |
| 譲渡対象 | 株式会社ブイテックス(産業用特殊バルブの開発・製造、ラプチャーディスク(破裂板)の製造) |
| 所在地 | 東京都品川区南大井6-21-12 大森プライムビル5F |
| 手法 | 株式取得(子会社化)。異動前の所有株式数0株(議決権所有割合0.0%)から886,400株を取得し、異動後は議決権所有割合100.0%となる |
| 対価 | 取得価額は9,198百万円 |
| 日程 | 2026年3月26日 取締役会決議日/2026年3月26日 契約締結日/2026年6月1日(予定) 株式譲渡実行日 |
異動前の所有株式数は0株(議決権所有割合0.0%)、取得株式数は886,400株、異動後は議決権所有割合100.0%です。取得価額は9,198百万円です(出典:株式会社キッツ 2026年3月26日公表資料)
対象会社は名称が株式会社ブイテックス、所在地が東京都品川区南大井6-21-12 大森プライムビル5F、事業内容が産業用特殊バルブの開発・製造およびラプチャーディスク(破裂板)の製造、資本金が443百万円、設立が1949年5月7日で、大株主はカナデビア株式会社が100%です(出典:株式会社キッツ 2026年3月26日公表資料)
対象会社の売上高は10,052百万円、営業利益は962百万円、純資産は2,951百万円と記載されています(出典:株式会社キッツ 2026年3月26日公表資料)
開示資料は、半導体製造工程においてデバイスの微細化・高集積化が進展し真空プロセスの安定性や精密な圧力制御の重要性が高まっていること、半導体向け真空バルブ市場が中長期的にも拡大が見込まれることを記載しています。
開示資料は、対象会社が特殊バルブ、特に半導体関連で使用される真空バルブに加えて日本で唯一のラプチャーディスクのメーカーとして多くの実績を有していること、同社が保有する真空バルブ関連技術が買い手グループで培ってきた半導体装置向け技術と関係することを記載しています。
出典: 株式会社キッツ「株式会社ブイテックスの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2026年03月26日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
純資産三十億円ほどの会社に、九十二億円近い値が付きました。
売上は百億円、営業利益は十億円に届きません。
それでも高いのは、代わりがいない製品があるからです。
開示は「日本で唯一のメーカー」と書いています。
中小企業の譲渡でも、ここが値段を分けます。
同じものを他社が作れないなら、買うしかありません。
特許、製法、設備、資格、取引実績のどれかが壁になります。
渡す前に、自社の壁が何なのかを言葉にしておきます。
代わりがいないことを示す、という場面です。