サークレイスは2026年10月22日開催の取締役会において、HHH1合同会社による同社の普通株式および新株予約権に対する公開買付けについて賛同の意見を表明するとともに、株主に対して応募することを推奨する旨を決議したと公表しました。公開買付けの目的は完全子会社化とされています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | HHH1合同会社(業務執行社員 Inspire APAC Holdings Pte. Ltd.) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | サークレイス株式会社の株主および新株予約権者(パソナグループは保有全株について応募契約を締結) |
| 譲渡対象 | サークレイス株式会社(デジタルコンサルティングサービス、SaaSサービス、ServiceNow関連事業等) |
| 所在地 | 東京都中央区日本橋 |
| 手法 | 公開買付け(TOB)。公開買付けの目的は完全子会社化と記載されている。買付予定数の上限は設定されておらず、買付予定数の下限は2,970,800株。下限は潜在株式勘案後株式総数4,456,145株に係る議決権の数44,561個に3分の2を乗じた数に単元株式数100株を乗じた株式数として設定されており、下限で買付けを行った場合の公開買付者の株券等所有割合は66.67%となる予定と記載されている |
| 対価 | 普通株式1株につき2,020円。新株予約権は第1回・第3回・第4回・第6回のいずれも1個につき1円と記載されている |
| 日程 | 2026年10月22日 意見表明に係る取締役会決議日/2026年10月23日から2026年12月7日まで(30営業日) 買付け等の期間 |
買付け等の価格は普通株式1株につき2,020円、新株予約権は第1回・第3回・第4回・第6回のいずれも1個につき1円と記載されています。買付け等の期間は2026年10月23日から2026年12月7日までの30営業日で、買付予定数の上限は設定されておらず、下限は2,970,800株とされています(出典:サークレイス株式会社 2026年10月22日公表資料)
買付予定数の下限は、潜在株式勘案後株式総数4,456,145株に係る議決権の数44,561個に3分の2を乗じた数に、単元株式数100株を乗じた株式数として設定されていると記載されています。この下限で買付けを行った場合の公開買付者の株券等所有割合は66.67%となる予定とされています。残存する新株予約権は合計120,900個で、目的となる株式の数は60,450株と記載されています(出典:サークレイス株式会社 2026年10月22日公表資料)
公開買付者は東京都中央区日本橋室町に所在し、対象会社の株式および新株予約権を取得および所有し、対象会社の事業活動を支配および管理することを事業の内容としています。資本金は10万円、設立は2025年4月10日で、持分の全てを Inspire APAC Holdings Pte. Ltd. が保有していると記載されています(出典:サークレイス株式会社 2026年10月22日公表資料)
対象会社は2012年11月に東京都千代田区大手町において、パソナグループおよび Tquila International PTE Ltd. の合弁会社として設立され、2020年7月に現商号へ変更、2022年4月に東京証券取引所グロース市場へ上場したと記載されています。資本金は426,113千円で、デジタルコンサルティングサービス、SaaSサービス、ServiceNow関連事業等を事業内容としています(出典:サークレイス株式会社 2026年10月22日公表資料)
開示資料は背景について、対象会社は2025年12月頃より今後の在り方と成長戦略について議論を行い、中長期にわたりさらなる成長を遂げていくためには他社との連携や大規模なM&Aによる規模の拡大・サービスの拡充が必須であり、大胆かつスピード感を備えた改革が必要であるところ、自社の企業規模では資金調達の金額やスピード感に限界があること、事業提携ではシナジーの具現化や規模拡大に限界があることを挙げています。また、上場を維持したまま大型の開発投資等を実行する場合には短期的な業績および株価への影響に配慮する必要があることから実施に踏み切ることが難しいとも記載しています。
対象会社の持分法適用関連会社として株式を保有するパソナグループは、同日の取締役会において、保有する対象会社株式1,440,000株(持株比率32.31%)の全てにつき本公開買付けに応募する旨の契約を締結することを決議したと公表しています(出典:サークレイス株式会社 2026年10月22日公表資料)
出典: サークレイス株式会社「HHH1合同会社による当社株券等に対する公開買付けに関する 賛同の意見表明及び応募推奨のお知らせ」(2026年10月22日公表)・適時開示
あわせて参照した出典: サークレイス株式会社「HHH1合同会社によるサークレイス株式会社(証券コード:5029)の 株券等に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(2026年10月22日公表)・適時開示/株式会社パソナグループ「持分法適用会社株式に対する公開買付けに係る応募契約の締結及び特別利益の計上見込みに関するお知らせ」(2026年10月22日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
上場をやめて、腰を据えて投資する形を選んだ事例です。
開示は、上場のままでは踏み切れない理由を自分で書いています。
短期の業績と株価に配慮が要るので、大きな投資を決めにくいという説明です。
規模を広げるには資金と速さが足りない、とも書いてあります。
提携では届かないので、資本の形から変えるという判断です。
長く株主だった会社が、保有する全株を渡す契約を同時に結んでいます。
大株主が先に応募を決めると、集まる見込みが立ちます。
中小企業の譲渡でも、主要な株主の意向を先に固めるのは同じです。
株主が分かれているほど、その順番が成否を分けます。