フルキャストホールディングスは2023年10月23日、AppX株式会社の株式を取得することを取締役会で決議したと公表しました。対象会社は、ハローワーク等の求人検索アプリを開発・運営する株式会社インプリを子会社に持つ特別目的会社です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社フルキャストホールディングス(4848・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | AppX株式会社の株主(国内法人が持株比率100%。開示資料は相手先の要請により株式取得先の会社名を非開示と記載) |
| 譲渡対象 | AppX株式会社(求人検索アプリ事業を運営する株式会社インプリを子会社に持つ特別目的会社)(求人検索アプリ事業を運営する子会社を持つ特別目的会社) |
| 所在地 | 東京都千代田区 |
| 手法 | 株式譲渡。普通株式3,800株(議決権所有割合100.0%)とあわせて新株予約権422個(総発行個数422個のうち)を取得する |
| 対価 | 普通株式及び新株予約権2,552百万円、アドバイザリー費用等(概算額)123百万円、合計(概算額)2,675百万円(出典:株式会社フルキャストホールディングス 2023年10月23日公表資料) |
| 日程 | 2023年10月23日 取締役会決議・契約締結/2023年10月27日 株式譲渡実行 |
取得株式数は普通株式3,800株(議決権3,800個、取得後の議決権所有割合100.0%)で、あわせて新株予約権422個(総発行個数422個のうち)を取得します(出典:株式会社フルキャストホールディングス 2023年10月23日公表資料)
取得価額は普通株式及び新株予約権が2,552百万円、アドバイザリー費用等(概算額)が123百万円で、合計(概算額)は2,675百万円です。開示資料は、第三者機関による株式価値評価額をもとに合理的に算定し、取締役会において公正かつ妥当であると判断して決定したと記載しています(出典:株式会社フルキャストホールディングス 2023年10月23日公表資料)
対象会社は2021年7月29日設立、所在地は東京都千代田区、資本金は1億9,005万円で、持株比率は国内法人が100%です。開示資料は、相手先の要請により株式取得先の会社名を非開示としています(出典:株式会社フルキャストホールディングス 2023年10月23日公表資料)
対象会社の2023年3月期は売上高0百万円、営業損失4百万円、経常損失12百万円、当期純損失12百万円、純資産363百万円、総資産1,101百万円です。2022年3月期の売上高は5百万円です(出典:株式会社フルキャストホールディングス 2023年10月23日公表資料)
買い手は、子会社のインプリが培われたノウハウによる集客力と送客力を有し、求人掲載企業が求職者を集める上で不可欠な存在になっていること、自社グループとの相互送客により顧客満足度の向上と顧客拡大を図れることを記載しています。業績予想の修正を行う水準にはないとしています。
出典: 株式会社フルキャストホールディングス「子会社の異動を伴う株式取得に関するお知らせ」(2023年10月23日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
買っているのは事業をしている会社ではなく、その上に置かれた受け皿の会社です。この会社自身の売上はほとんどありません。中身を見るときは、その下にある会社の数字を見ます。
売り手の会社名が伏せられています。相手の要請で出さないという選択ができます。
普通株式だけでなく、新株予約権も一緒に取っています。将来株式に変わる権利が残っていると、あとで持分が薄まります。株式のほかに何が発行されているかは、譲渡の前に必ず確かめます。
対象会社は赤字で、総資産の多くは子会社の株式です。受け皿の会社の損益は、事業の良し悪しを表しません。
助言にかかる費用が本体の代金と分けて示されています。売り手の側も、手取りを数えるときは自分が払う費用を分けます。
決議から引き渡しまで四日です。先に話がまとまっていた形です。
買い手が見ていたのは、人を集める力でした。自社の登録者と相手の利用者を行き来させると書かれています。