理想科学工業は2023年12月22日、新設する子会社が東芝テック株式会社及び株式会社テックプレシジョン(TPI)のインクジェットヘッド事業を会社分割(吸収分割)により承継することを公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)理想科学工業株式会社(承継は新設する子会社)(6413・)
譲渡(売り手)東芝テック株式会社および株式会社テックプレシジョン(TPI)
譲渡対象東芝テック株式会社及び株式会社テックプレシジョンのインクジェットヘッド事業(インクジェットヘッドの開発、製造、販売)
所在地東京都品川区大崎(東芝テックの所在地)
手法会社分割(吸収分割)。買い手が新設する子会社を承継会社とし、東芝テック及びTPIを分割会社として対象事業を承継する。対価は金銭
対価総額7,120百万円の金銭を、承継会社たる新設子会社より分割会社2社へ交付する予定。開示資料は、各社に対する交付金額が後日締結する吸収分割契約により確定するので締結時に開示すると記載
日程2023年12月22日 子会社設立の決定日・本最終契約締結の決定日・本最終契約の締結日/2024年4月1日(予定) 承継会社たる新設子会社の設立日/本吸収分割契約の締結日は未定/2024年7月1日(予定) 本吸収分割の効力発生日

吸収分割の対価として、総額7,120百万円の金銭を承継会社たる新設子会社より分割会社2社へ交付する予定です。開示資料は、各社に対する交付金額が後日締結する吸収分割契約により確定するので、締結時に開示すると記載しています(出典:理想科学工業株式会社 2023年12月22日公表資料)

吸収分割の方式は、新設子会社を承継会社とし、東芝テック及びTPIを分割会社とする吸収分割です。承継会社は対象事業に関する資産、負債、契約その他の権利義務を、吸収分割契約に定める範囲において承継します。承継会社の資本金の増減はないと記載されています。

分割会社の一方は1950年2月21日設立、所在地は東京都品川区大崎、資本金は39,970百万円、従業員数は18,973名で、POSシステム、複合機、オートIDシステム、インクジェットヘッド並びにそれらの関連商品の開発、製造、販売、保守サービス等を行っています(出典:理想科学工業株式会社 2023年12月22日公表資料)

買い手は、本対象事業を承継することにより、すでに保有するプリントシステム及びインクの技術に新たにインクジェットヘッド技術が加わることを記載しています。

日程は、子会社設立の決定日・本最終契約締結の決定日・本最終契約の締結日が2023年12月22日、承継会社たる新設子会社の設立日が2024年4月1日(予定)、本吸収分割契約の締結日は未定、本吸収分割の効力発生日が2024年7月1日(予定)です。開示資料は、今後分割会社と協議のうえ日程を変更する場合があると注記しています。

出典: 理想科学工業株式会社「当社が新設する子会社が東芝テック株式会社及び株式会社テックプレシジョンのインクジェットヘッド事業を会社分割(吸収分割)により承継することのお知らせ」(2023年12月22日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

会社ではなく事業が移る形で、しかも受け皿の会社をこれから作ります。器を用意してから事業を入れる段取りです。

対価は金銭で、株式の交換ではありません。売る側には現金が入ります。

総額だけが公表され、二社それぞれの取り分は後の契約で決まると書かれています。公表の時点で全部が固まっているとは限りません。

中小企業でも、事業譲渡では承継する範囲を契約で一つずつ定めます。何を引き継ぎ、何を残すかが、そのまま契約の中身になります。

最終契約から効力の発生まで半年以上あります。この間に器を作り、分割の契約を結ぶ順になります。

債務の履行に問題がないと、開示資料が自分から書いています。分割では、移る債務の履行の見込みが論点になります。

日程が変わる可能性も明記されています。相手と協議しながら進める取引では、予定は予定です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。