日鉄ソリューションズは2024年10月2日、2024年10月1日付で株式会社OSPソリューションズの発行済株式の全てを取得し、グループ会社としたと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日鉄ソリューションズ株式会社(2327・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社OSPソリューションズ(ITインフラ運用保守、製品サポート(英語・日本語による24時間365日対応)) |
| 所在地 | 沖縄県那覇市 |
| 手法 | 株式取得(発行済株式の全部を取得しグループ会社化) |
| 対価 | 非公表(開示資料に取得価額の記載なし) |
| 日程 | 2024年10月1日付で発行済株式の全部を取得(公表 2024年10月2日) |
開示資料によれば、対象会社は2009年11月設立、資本金1,500万円、従業員83名(2024年6月末現在)で、沖縄県那覇市を拠点にITインフラの運用保守と製品サポートを行っています(出典:日鉄ソリューションズ株式会社 2024年10月2日公表資料)。取得価額の記載はありません。
対象会社は同社にとって重要なパートナー企業の一社として、長年にわたり同社の顧客企業へITインフラ領域の運用保守サービスと製品サポートを提供してきたと記載されています。英語および日本語による24時間365日対応の運用保守を提供し、製品サポートでは国内外のITプロダクトに関する知見を持つエンジニアを擁しているとしています。
取得の目的として同社は、マルチクラウドなどIT基盤環境の複雑化やセキュリティ脅威の深刻化を受けて運用保守の重要性が高まっていること、今後高まる運用保守サービスのニーズへの対応力を強化するためであることを挙げています。対象会社を既存のグループ会社とともに運用保守の中核と位置づけ、自社グループのノウハウを活用して対象会社の採用力と人材再生産力を強化するとしています。中長期的には沖縄のニアショア開発拠点として機能を拡張し、将来のIT人材不足に対応することを目指すとしています。
中小企業の経営者は、どう読むか
買い手と対象会社は、長年の取引先同士でした。しかも対象会社は買い手の顧客に対してサービスを提供する立場です。自社の看板ではなく相手の看板の下で仕事をしてきた会社が、そのまま相手のグループに入る形です。下請けの関係は、承継の相手としてもっとも近い候補になります。
買い手が理由に挙げたのは、人を採れる力を強化することでした。対象会社を自社のノウハウで採用しやすくする、と書いています。人が足りないから伸ばせない会社にとって、大きな相手の傘下に入ることは制約を外す手立てになります。
拠点が沖縄であることが、そのまま価値として書かれています。首都圏から離れた場所に開発と運用の拠点を持つことに意味があるためです。地方にいることは不利ではなく、買い手の目的によっては選ばれる理由になります。
取得価額が開示されていません。買い手の規模に対して小さく、開示の基準に達しないためです。従業員が数十名の会社の譲渡は、金額が公にならないまま進むのが通例です。