終活関連の情報サービスを手がける鎌倉新書は2024年11月1日、ベル少額短期保険株式会社の株式を既存株主から取得したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社鎌倉新書(6184・東証プライム)
譲渡対象ベル少額短期保険株式会社(少額短期保険業(葬儀に備える保険の提供))
所在地福岡県福岡市博多区
手法株式取得(既存株主から株式を取得し子会社化)
対価71,612,760円
日程株式取得実行日 2024年11月1日

開示資料によれば、取得株式数は444株、取得価額は71,612,760円です。対象会社は1984年6月設立、資本金5000万円で、純資産は直近3期で531百万円、577百万円、567百万円です(出典:株式会社鎌倉新書 2024年11月1日公表資料)。

対象会社は長年、葬儀に備える少額短期保険を提供しています。同社は2023年に保険代理店業を営む子会社を設立しており、自社が運営する葬儀の情報サイトは1年間で約5万人の葬儀選びを支援していると記載されています(出典:株式会社鎌倉新書 2024年11月1日公表資料)。

取得の理由として同社は、終活の領域で「リスクへの備え」のニーズの重要性を感じており、この領域に特化した保険商品を提供できればより多くのニーズに応えられると考えていたこと、対象会社の子会社化により自社の葬儀情報サイトとの直接的な相乗効果が得られること、今後は医療・介護やお墓・相続手続き、単身高齢世帯が直面する課題など保険で賄えるリスクへの備えを検討することを挙げています。

出典: 株式会社鎌倉新書(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「子会社の異動を伴う株式の取得に関するお知らせ」(2024年11月01日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

純資産が数億円ある会社に、その一割ほどの値段がついています。純資産の額がそのまま価格になるわけではないということです。保険業のように規制のもとで資本を厚く持つ事業では、帳簿上の純資産と取引価格が大きく離れることがあります。

買い手は前年に保険代理店の子会社を自分で設立していました。それでも今回は既存の会社を買っています。自分で作る道と買う道の両方を並行して試し、必要な部分は買うという進め方です。売る側から見れば、買い手はすでに似た事業を持っていることもあるということです。

買い手が求めたのは、保険を作って売れる立場でした。代理店は他社の商品を売る立場で、商品そのものを作ることはできません。事業の中で自社がどの位置にいるかは、買い手にとって代わりの利かない条件になります。

買い手はすでに葬儀の情報サイトで多くの利用者と接しており、そこに載せる商品として対象会社の保険を見ています。人が集まる場を持つ側が、その場に置く商品を買う形です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。