IoTソリューションを手がけるエコモットは2026年3月2日、北海道白糠町で水産物の加工・販売や鮮魚の仲買を営む株式会社藤山水産加工の全株式を取得して連結子会社化し、水産加工を新たな事業として開始することを決議したと公表しました。決議、契約、実行は同日です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | エコモット株式会社(3987・東証グロース) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社藤山水産加工(水産物の加工・販売、冷凍食品の製造・販売、鮮魚の仲買、製氷) |
| 所在地 | 北海道白糠郡白糠町 |
| 手法 | 株式譲渡(全株式200株を取得し、連結子会社化。あわせて水産加工を新たな事業として開始) |
| 対価 | 普通株式 2,034,925円(第三者機関の評価を踏まえて決定と記載) |
| 日程 | 取締役会決議・契約締結・実行 2026年3月2日 |
開示資料によれば、藤山水産加工は1986年1月設立、資本金10百万円で、直近3期の売上高は1,146百万円、1,198百万円、1,220百万円、営業損益は△2百万円、△8百万円、△33百万円です。取得株式数は200株で、取得価額は2,034,925円です(出典:エコモット株式会社 2026年3月2日公表資料)。
エコモットは、水産業の中で加工工程が最もデータが集まり自動化の余地が大きい領域であるとし、人手不足で夜間の稼働が難しく生産能力に上限があることを課題に挙げたうえで、対象会社をフィジカルAIの実証と高度化を進める開発拠点と位置づけると説明しています。
中小企業の経営者は、どう読むか
営業損失が続く地方の水産加工会社が、まったく別の業種であるIT企業に迎え入れられた例です。買い手は事業の現状の収益ではなく、自社の技術を試し広げる場としての価値を見ています。
取得価額が数百万円という開示は、株式の価値がほぼ純資産や収益の評価で低く出たことを示します。赤字の会社でも、買い手が現場と設備に用途を見出せば承継は成り立ちます。