日本鋳鉄管は2026年10月5日、同社を吸収分割会社、新設した日鋳テック株式会社を吸収分割承継会社とする吸収分割契約、及び株式会社クボタとの間で合弁会社の設立等に関する覚書を締結することを決定し、締結したと公表しました。両社は2025年3月27日にダクタイル鉄管(直管)の製造合弁会社の設立に関する契約を締結し、準備を進めていたと記載されています。

開示された事実

譲受(買い手)株式会社クボタ(新会社の発行済株式のうち19.9%を取得して合弁相手となる)
譲渡(売り手)日本鋳鉄管株式会社(新会社を設立し、本出資後も80.1%を保有)
譲渡対象日鋳テック株式会社(新設した吸収分割承継会社)(ダクタイル鋳鉄管(直管)の製造と販売)
所在地埼玉県久喜市
手法吸収分割と持分の一部譲渡の組み合わせ。日本鋳鉄管が新会社を設立し、自社のダクタイル鉄管(直管)の製造に関する事業を吸収分割により承継させたうえで、保有する新会社株式のうち19.9%をクボタに譲渡して合弁とする。分割は完全子会社との間で行うため、株式その他の金銭等の割当て及び交付は行わない
対価開示資料に譲渡価額の記載はない。新会社の資本金は30百万円(本吸収分割により300百万円となる予定)
日程2026年6月10日 新会社設立/2026年10月5日 取締役会決議・吸収分割契約及び合弁会社の設立等に関する覚書の締結・株主総会基準日公告/2026年10月20日 株主総会基準日/2026年12月17日 臨時株主総会決議(予定)/2027年1月4日 吸収分割の効力発生(予定)

方式は、日本鋳鉄管が新会社を設立したうえで自社のダクタイル鉄管(直管)の製造に関する事業を新会社に吸収分割により承継させ、保有する新会社の発行済株式のうち19.9%をクボタに譲渡するものです。出資比率は設立時が日本鋳鉄管100%で、本出資後は日本鋳鉄管80.1%・クボタ19.9%となる予定です(出典:日本鋳鉄管株式会社 2026年10月5日公表資料)

承継会社は、名称が日鋳テック株式会社、所在地が埼玉県久喜市菖蒲町昭和沼1番地、資本金が30百万円(本吸収分割により300百万円となる予定)、設立年月日が2026年6月10日で、基準日時点では設立直後であり事業を行っていません(出典:日本鋳鉄管株式会社 2026年10月5日公表資料)

分割会社である日本鋳鉄管は、所在地が東京都中央区築地1丁目12番22号、事業内容がダクタイル鋳鉄製品(鋳鉄管、鉄蓋)、樹脂管及び関連付属品の製造販売事業、倉庫業、道路貨物運送業ほか、資本金が1,855百万円、発行済株式数が3,293,074株です。2026年3月期の連結売上高は15,942百万円、連結営業利益は258百万円、連結純資産は10,265百万円です(出典:日本鋳鉄管株式会社 2026年10月5日公表資料)

開示資料は、承継する部門が製造部門のみであり、これまでの製造部門としての経営成績はないと記載しています。承継する資産、負債の項目及び帳簿価格については、今後当事者間で協議の上、決定次第お知らせするとしています。

本吸収分割は完全子会社との間で行うため、株式その他の金銭等の割当て及び交付は行わず、分割会社の資本金に変更はありません。新会社の販売先は日本鋳鉄管とクボタのみで、日本鋳鉄管には完成品を、クボタには小口径の完成品及び半完成品を販売する予定と記載されています。

日程は、2026年10月5日が取締役会決議日と契約締結日、2026年12月17日が臨時株主総会決議日(予定)、2027年1月4日が吸収分割の効力発生日(予定)です。効力発生は臨時株主総会での関連議案の承認可決等を前提としています。

出典: 日本鋳鉄管株式会社「(開示事項の経過)ダクタイル鉄管(直管)製造に係る事業の会社分割及び株式会社クボタとの製造合弁会社設立に関するお知らせ」(2026年10月05日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

競い合っている相手と、作る工程だけを一緒にする形です。売る部分は分けたままです。

まず自社の製造部門を新しい会社に移し、その会社の二割弱を相手に持たせます。

新しい会社の売り先は、親会社とクボタの二社だけと書いてあります。外へは売りません。

中小企業でも、同業者と工場だけを共同にする話はあります。作る量が減ったときです。

そのとき決めるのは、どちらが何割を持つか、そして誰が売るか。ここは八対二で、売りは各社です。

二割弱という割合は、相手を連結の子会社にしない水準です。支配は渡さず、負担は分け合う形です。

吸収分割は株主総会の承認が要ります。だから決議から効力発生までに三か月近くかかります。

移す資産と負債の中身は、まだ協議中だと書いてあります。契約を結んでも、中身は後から詰まります。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。