ティアは2023年10月24日、株式会社NSSK-VV3および株式会社NSSK-TTの株式を取得して子会社化することを取締役会で決議したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社ティア(2485・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社NSSK-VV3および株式会社NSSK-TTの株主(投資ファンド。開示資料の持株比率はNSSK II (INTL) Investment L.P. 61.8%、NSSK MAPLES 2017 L.P. 20.2%、日本産業推進機構2号投資事業有限責任組合 18.0%) |
| 譲渡対象 | 株式会社NSSK-VV3(傘下に八光殿)・株式会社NSSK-TT(傘下に東海典礼)・株式会社NSSK-V3の一部(持株会社(傘下は葬祭会館の運営)) |
| 所在地 | 東京都港区(傘下は大阪府八尾地域・愛知県東三河地域) |
| 手法 | 株式譲渡。NSSK-VV3とNSSK-TTの議決権100.0%を取得し、あわせてNSSK-V3の議決権15.0%を取得する |
| 対価 | 株式の取得価額7,200百万円、アドバイザリー費用等(概算額)104百万円、合計(概算額)7,304百万円。開示資料は、取得価額の内訳を相手先の意向により非開示としています(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料) |
| 日程 | 2023年10月24日 取締役会決議・契約締結/2023年11月20日(予定) 株式譲渡実行 |
取得株式数はNSSK-VV3が1,094,800,000株(議決権所有割合100.0%)、NSSK-TTが1,100,000,000株(同100.0%)、NSSK-V3が3,864株(同15.0%)です。いずれも取得前の議決権所有割合は0%です(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料)
取得価額は株式の取得価額7,200百万円、アドバイザリー費用等(概算額)104百万円で、合計(概算額)は7,304百万円です。開示資料は、取得価額の内訳を相手先の意向により非開示としたうえで、外部の専門家による株式価値評価および法務・財務に関する調査の結果等を合理的に勘案して決定したと記載しています(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料)
対象会社はいずれも持株会社です。NSSK-VV3は2019年9月26日設立、所在地は東京都港区、資本金は10百万円(2022年9月30日現在)で、持株比率はNSSK II (INTL) Investment L.P. が61.8%、NSSK MAPLES 2017 L.P. が20.2%、日本産業推進機構2号投資事業有限責任組合が18.0%です(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料)
NSSK-VV3の2022年9月期は連結売上高2,720百万円、連結営業利益169百万円、連結経常利益171百万円、連結純資産1,308百万円、連結総資産2,496百万円です。2021年9月期の連結営業利益は23百万円、連結経常損失は14百万円です(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料)
買い手は、NSSK-VV3の傘下である八光殿が大阪府の八尾地域を中心に葬祭会館16施設を、NSSK-TTの傘下である東海典礼が愛知県の東三河地域を中心に葬祭会館22施設を運営していることを記載しています。両社ともそれぞれの地域に根差した事業展開を通じて安定した事業基盤を有しているとしています(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料)
買い手は、会館数260店舗体制をはじめとする中長期ビジョンの実現に向けた中期経営計画で「行動力と分析力を高めたM&A」をテーマに掲げています。連結業績への影響は精査中としています(出典:株式会社ティア 2023年10月24日公表資料)
出典: 株式会社ティア「株式会社NSSK-VV3及び株式会社NSSK-TTの株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2023年10月24日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
売り手は投資ファンドです。ファンドは預かったお金を期限内に返す前提で会社を持つので、いつか必ず売ります。買い手から見れば、出口を探している相手という読み方になります。
買っているのは事業会社ではなく、その上に置かれた持株会社です。ファンドが会社を持つときは受け皿の会社をはさむことが多く、譲渡の対象もその器になります。
一度の取引で二つの地域の会社が動いています。ファンドが複数の会社をまとめて持っていると、売るときもまとめて動くことがあります。
三つめの会社については一割五分だけを取っています。全部ではなく一部だけを取る形も、同じ取引の中に混ざります。
価額の内訳は伏せられています。合計は出ているのに、どの会社にいくら払ったかは出ていません。何をどこまで出すかは交渉で決められます。
助言にかかる費用が別立てで書かれています。本体の代金と、相談にかかるお金は別です。売り手の側も、手取りを数えるときは分けて考えます。
買い手が見ていたのは、その地域に根を張っていることでした。施設の数と営業している範囲が、そのまま評価の材料になります。
契約から引き渡しまで一か月近くあります。許認可や名義の切り替えに時間を取っています。