大成建設は2023年11月9日、東証プライム市場に上場する株式会社ピーエス三菱(証券コード:1871)の株式に対する公開買付けを開始すること、および同社との資本業務提携契約を締結することを公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 大成建設株式会社(1801・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社ピーエス三菱の株主(東証プライム市場の上場会社。筆頭株主のUBE三菱セメント株式会社は応募契約を締結) |
| 譲渡対象 | 株式会社ピーエス三菱(証券コード:1871)(プレストレスト・コンクリート工事の請負ならびに企画、設計、施工監理/土木一式工事、建築一式工事/土木建築構造物の維持、補修/コンクリート製品の製造、販売/不動産) |
| 所在地 | 東京都港区 |
| 手法 | 公開買付け(TOB)と資本業務提携契約の締結。議決権の過半数を所有する資本関係を構築することを目的とし、買付予定数に上限を設定する |
| 対価 | 本公開買付価格は1株につき1,010円。買付代金は24,028百万円 |
| 日程 | 2023年11月9日 取締役会決議/2023年11月10日 公開買付開始公告・公開買付届出書提出・買付け等の期間開始/2023年12月11日 買付け等の期間末日(21営業日)/2023年12月18日 決済の開始日 |
本公開買付価格は1株につき1,010円で、買付代金は24,028百万円です。買付予定数は23,790,501株、下限は20,351,654株、上限は23,790,501株で、下限に満たない場合は全部の買付けを行わず、上限を超える場合はあん分比例の方式で決済されます(出典:大成建設株式会社 2023年11月9日公表資料)
価格は、提案日の前営業日である2023年9月29日の終値835円に対して20.96%のプレミアムを加えた水準として提案され、筆頭株主から同月31日に応諾する旨の回答を受けて応募契約が締結されています(出典:大成建設株式会社 2023年11月9日公表資料)
開示資料は、あん分比例を行った結果として筆頭株主に手残り株式が生じた場合の対応方針は、本日時点では未定であると記載しています。
対象会社は1952年3月1日設立、所在地は東京都港区、資本金は4,218百万円(2023年6月30日現在)で、プレストレスト・コンクリート工事の請負や土木・建築一式工事などを行っています(出典:大成建設株式会社 2023年11月9日公表資料)
開示資料によれば、買い手は2022年8月10日に、少なくとも議決権の過半数を所有する資本関係を構築し業務上の協力や連携を深めることについての提案書を対象会社に提示しており、その後の質疑応答を経て検討が進められています。
買付け等の期間は2023年11月10日から2023年12月11日までの21営業日、決済の開始日は2023年12月18日です。
出典: 大成建設株式会社「株式会社ピーエス三菱(証券コード:1871)に対する公開買付けの開始及び同社との資本業務提携契約の締結に関するお知らせ」(2023年11月09日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
上限が設定されています。全部ではなく過半を取るための買付けで、上場は維持される前提の形です。
上限と下限の両方があります。足りなければ買わず、超えれば按分する。売りたい株主も全部は売れないことがあります。
筆頭株主が先に応募を約束しています。大株主の意思が固まっていれば、下限に届く見込みが立ちます。中小企業の譲渡でも、主要な株主から順に固めるのは同じです。
提案から公表まで一年以上かかっています。相手に提案してから条件がまとまるまで、これだけの時間が必要になることがあります。
按分で売り切れなかった株の扱いが「未定」と書かれています。決まっていないことを決まっていないと書くのは、正しい開示です。
買い手は公開買付けと同時に業務提携の契約も結んでいます。資本を入れることと、仕事で組むことを同時に決めた形です。