戸田工業は2023年11月17日、持分法適用関連会社である戸田イスCORPORATION(TIC)を連結子会社化することを公表しました。保有する種類株式を普通株式へ転換することによるものです。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 戸田工業株式会社(4100・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | (株式の取得ではなく、自社が保有する種類株式を普通株式へ転換することによる) |
| 譲渡対象 | 戸田イスCORPORATION(TIC)(軟磁性材料及び軟磁性部材(フェライトコア、フェライトタイル、フェライトシート、SMD型インダクター等)の製造販売) |
| 所在地 | 大韓民国江原道原州市 |
| 手法 | 保有する種類株式の普通株式への転換により、持分法適用関連会社から連結子会社とする。開示資料は、種類株式が議決権を有しないが普通株式への転換権が付されており、転換により発行する株式は種類株式1株に対して普通株式1.02株と定められていると記載 |
| 対価 | 開示資料に取得価額の記載なし(株式の取得ではなく転換権の行使によるもの) |
| 日程 | 2023年11月17日 取締役会決議/2023年11月21日(予定) 種類株式転換日(連結子会社化) |
対象会社の普通株式は、買い手が50%(議決権比率50%)、合弁相手が50%(同50%)を保有しています。あわせて種類株式を買い手が100%保有しており、開示資料は、種類株式が議決権を有しないが普通株式への転換権が付されていること、転換により発行する株式は種類株式1株に対して普通株式1.02株と定められていることを記載しています(出典:戸田工業株式会社 2023年11月17日公表資料)
対象会社は2008年2月20日設立、所在地は大韓民国江原道原州市、資本金は343億KRWで、軟磁性材料及び軟磁性部材の製造販売を行っています
日程は、取締役会決議日が2023年11月17日、種類株式転換日(連結子会社化)が2023年11月21日(予定)です。
買い手は、中期事業計画で電子部品に使用される軟磁性材料を次期成長分野と位置づけていること、ICT機器の増加や自動車の電動化により需要の拡大を見込んでいることを記載しています。
2024年3月期の業績への影響は精査中としています。
出典: 戸田工業株式会社「持分法適用関連会社の連結子会社化に関するお知らせ」(2023年11月17日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
株式を買っていません。もともと持っていた種類株式を普通株式に変えることで、議決権が増えて連結子会社になる形です。
半分ずつ持つ合弁では、どちらも単独では決められません。将来どちらかが主導権を取れる仕組みを、最初の出資のときに種類株式として仕込んでおいた形です。
中小企業でも、共同で出資するときに「将来どちらが過半を取れるか」を決めておくかどうかで、あとの選択肢が変わります。決めていないと、持分を動かすたびに相手の同意が必要になります。
種類株式は議決権を持たない代わりに転換権が付いていると書かれています。何の権利が付いた株式なのかは、株主名簿だけでは分かりません。定款と発行のときの決議まで確かめます。
転換の比率が一対一ではなく、やや多めに設定されています。出資した時点の条件が、転換のときの取り分に効いてきます。
決議から転換まで数日です。相手の同意を要しない手続きなので、早く終わります。