モーターなどを手がけるニデックは2024年10月1日、カナダのプレス機周辺装置メーカーであるLinear Transfer Automation Inc.と、その関連会社であるLinear Automation USA Inc.およびPresstrader Limitedの株式取得に係る譲渡契約を締結したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)ニデック株式会社(6594・東証プライム)
譲渡対象Linear Transfer Automation Inc.、Linear Automation USA Inc.、Presstrader Limited(プレス周辺機器の製造・販売・サービス等)
所在地カナダ オンタリオ州バリー市
手法株式取得(3社の株式を取得)
対価非公表(開示資料に取得価額の記載なし)
日程2024年9月27日 取締役会決議(日本時間)/2024年9月30日 譲渡契約締結(カナダ現地時間)/2024年10月1日 株式取得完了予定(カナダ現地時間)

開示資料によれば、2024年9月27日(日本時間)開催の取締役会で本株式取得を決議し、2024年9月30日付(カナダ現地時間)で譲渡契約を締結しました。株式の取得は2024年10月1日(カナダ現地時間)に完了予定です。対象3社はカナダ オンタリオ州バリー市を拠点とし、創業は1994年、従業員数は90名(連結)、連結売上高は2023年09月期で39.6百万カナダドル(約44億円)です(出典:ニデック株式会社 2024年10月1日公表資料)。取得価額は開示資料に記載がありません。

対象会社は板金プレス工程において、プレス部品のトランスファー装置および後工程の生産自動化装置の開発・製造・サービス等を提供しており、大手自動車メーカーおよび大手自動車部品メーカー(Tier1,2)を主要顧客としています。建築材や空調関連機器メーカー等にも自動搬送機器を販売していると記載されています。

買い手は子会社を通じてプレス機の製造・販売・サービス事業をグローバルに展開しており、プレス機本体に前後工程の周辺装置を加えてライン一式を販売できるようになること、自社のグローバル販売網を活用して対象会社の製品の販売活動を進め、同時に自社のプレス機と周辺機器を対象会社の販売網で販売できるようになることなどを理由に挙げています。買い手のプレス機事業の売上高は2024年3月期で667億円、従業員数は約1400名です(出典:ニデック株式会社 2024年10月1日公表資料)。

出典: ニデック株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「カナダ プレス機周辺装置メーカーLinear Transfer Automation Inc.他2社の株式取得に関する譲渡契約締結のお知らせ」(2024年10月01日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

今回取得しているのは一つの会社ではなく、事業として一体で動いている関連会社をまとめてです。中小企業でも、営業の会社と製造の会社、不動産を持つ会社が分かれていることは珍しくありません。買い手から見れば、事業が回るために必要な会社が揃っていなければ意味がないので、どこまでが一体なのかは、話を始める前に整理しておくところになります。

買い手が理由として挙げたものの中心は、自社の販売網で相手の製品を売れること、相手の販売網で自社の製品を売れることでした。売り手の販路は決算書に資産として載りませんが、買い手が一から作れば年月がかかるものです。誰に、どういう経緯で売ってきたのかを説明できる資料は、価格の話をする前に用意しておく値打ちがあります。

この開示に取得価額は書かれていません。買い手の業績に与える影響が軽微であれば、金額の開示が求められないためです。上場会社が買い手であっても、金額が公表されるとは限りません。金額を伏せたいという希望があるなら、それが通る取引なのかは早い段階で確かめられます。

買い手はプレス機の本体を持っていて、その前後の工程を足しました。同じ業種の会社を買って規模を広げるのではなく、顧客が使う一連の流れのうち欠けている部分を埋める形です。自社が買い手の工程のどこに当たるのかを言葉にできると、相手の側からも見つけやすくなります。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。