ヘアケア・美容家電を手がけるI-neは2024年10月23日、株式会社トゥヴェールの株式を取得し子会社化することを決定したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社I-ne(4933・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社トゥヴェール(化粧品の企画、販売(皮膚科学に基づく成分研究化粧品)) |
| 所在地 | 大阪府箕面市 |
| 手法 | 株式取得(個人株主から全株式を取得し連結子会社化) |
| 対価 | 普通株式10,000百万円、アドバイザリー費用等の概算額103百万円、合計の概算額10,103百万円 |
| 日程 | 取締役会決議・契約締結 2024年10月23日/株式譲渡実行日 2024年10月31日(予定) |
開示資料によれば、取得株式数は200株で取得後の議決権所有割合は100.0%、取得価額は普通株式が10,000百万円、アドバイザリー費用等の概算額が103百万円、合計の概算額は10,103百万円です。対象会社の株主は代表者が46%、その他取締役が46%、その他が8%を保有しています。対象会社は2002年7月設立、資本金10百万円で、純資産は直近3期で1,026百万円、1,539百万円、2,499百万円、売上高は1,965百万円、2,540百万円、4,109百万円、営業利益は601百万円、835百万円、1,358百万円です(出典:株式会社I-ne 2024年10月23日公表資料)。
同社は対象会社について、皮膚科学に基づき厳選した成分と配合技術により成分研究化粧品を展開して売上高・営業利益ともに成長を続けており、直近期の自己資本比率は77%と記載しています(出典:株式会社I-ne 2024年10月23日公表資料)。
取得の理由として同社は、中期経営計画でスキンケア他の拡大を基本方針に掲げていること、対象会社が加わることでブランド構成が拡充されること、経営統合を通じて供給網の効率化を図ること、自社の強みであるデジタルマーケティングや実店舗での配荷力、ブランドマネジメントの仕組みを活用して対象会社商品の拡販や新商品の開発を進めることを挙げています。
中小企業の経営者は、どう読むか
売上が数年で倍以上に伸び、営業利益率も高く、自己資本比率も厚い会社です。伸びていて財務も健全な会社が、あえて譲渡を選んでいます。追い込まれてから売るのではなく、いちばん強いときに渡すという選び方があるということです。
株主は代表者とその他の取締役がほぼ半分ずつ、残りをその他が持つ構成でした。経営陣で分け合っている形です。全員が同じ方向を向いていなければ動けないので、譲渡を考え始めた段階で意思を揃えておくことになります。
買い手が挙げた効果は、自社の売る力を相手の商品に載せることでした。良い商品を持っているが売る力が足りない会社と、売る力はあるが商品を増やしたい会社の組み合わせです。自社に欠けているものが何かを言えると、相手の像がはっきりします。
契約から譲渡の実行まで一週間ほどです。条件が固まっていれば手続きは短く終わります。百億円規模でも、時間がかかるのは実行の前の段階だということです。