自動車用照明などのスタンレー電気は2024年10月28日、Angstrom Electric Ltda.の株式の75%を取得し子会社化することに合意したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | スタンレー電気株式会社(6923・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | Angstrom Electric Ltda.(二輪用ランプ・商用車用ランプの製造・組立) |
| 所在地 | ブラジル(本社・工場はアマゾナス州マナウス、テックセンターはサンパウロ州) |
| 手法 | 株式取得(株式の75%を取得して子会社化) |
| 対価 | 非公表(開示資料に取得価額の記載なし) |
| 日程 | 2024年10月25日 契約締結/2024年11月30日 株式譲渡実行予定 |
開示資料によれば、連結化の時期は2024年10月25日が契約締結日、2024年11月30日が株式譲渡実行日の予定です。対象会社の社名は取得後にStanley-Angstrom Electric da Amazonia Ltda.へ変更される予定と記載されています(出典:スタンレー電気株式会社 2024年10月28日公表資料)。取得価額は開示資料に記載がありません。
対象会社はブラジル・アマゾナス州マナウスに本社・工場を、サンパウロ州にテックセンターを持ち、二輪用ランプと商用車用ランプの製造・組立を手がけています。
買い手はブラジル・サンパウロ州に連結子会社を持ち、日系の自動車メーカーを中心に四輪用照明機器の生産・供給に注力してきました。今後、南米において二輪および欧米四輪メーカーの市場拡大が見込まれることを背景に、既存の子会社に加えて対象会社を迎え、北部・マナウスに集積する二輪メーカーへ製品を供給すること、対象会社が持つテックセンターを活用して設計・開発から生産までを一貫して行える体制をブラジルで構築することを理由に挙げています。
中小企業の経営者は、どう読むか
買い手が取得したのは全部ではなく四分の三です。残りは元の株主の手元に残るので、譲ったあとも株主として関わり続けることになります。全部を手放すか、一部を残すかは選べる論点で、残した分をあとで売る前提にすることもできます。
一部を残す形にすると、買い手と元の株主が同じ会社の株主として並ぶことになります。何をどちらが決めるのか、あとで残りの株式をどうするのかを、契約の中で決めておく必要があります。決めずに残すと、あとから話が難しくなる部分です。
対象会社の社名は、買い手の名前を前に足した形に変わる予定と書かれています。会社の名前を残したいという希望があるなら、それは条件として早い段階で伝えるところです。名前をどう扱うかは、買い手の事業の組み立てによって変わります。
買い手が理由に挙げたのは、工場の場所と、開発の拠点を持っていることでした。同じ製品を作る会社であっても、どこにあるかと、何ができるかで見られ方が変わります。自社の立地や設備が相手にとって意味を持つ理由は、こちらから説明できます。