音響・映像のヒビノは2024年10月30日、オーストラリアで業務用音響・映像機器等の販売施工事業を展開するInSight Systems Holdings Pty Ltdの株式を取得し、同社およびその完全子会社を連結子会社化することを決議し、同日付で株主との間で株式譲渡契約を締結したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | ヒビノ株式会社(2469・東証スタンダード市場) |
|---|---|
| 譲渡対象 | InSight Systems Holdings Pty Ltd(完全子会社のInSight Systems Unit Trustを含む)(業務用音響・映像機器等の販売施工事業) |
| 所在地 | オーストラリア |
| 手法 | 株式取得(3,840,080株を取得し所有割合80.0%。対象会社は買い手の特定子会社となる) |
| 対価 | 普通株式13,811千豪ドル(1,395百万円)、アドバイザリー費用等(概算額)67百万円、合計(概算額)1,462百万円。1豪ドル=101.00円 |
| 日程 | 2024年10月30日 取締役会決議・契約締結/2024年11月21日 株式譲渡実行予定 |
開示資料によれば、異動前の所有株式数は0株(所有割合0.0%)、取得株式数は3,840,080株で、異動後の所有割合は80.0%です。取得価額は普通株式が13,811千豪ドル(1,395百万円)、アドバイザリー費用等の概算額が67百万円、合計の概算額が1,462百万円です。換算は1豪ドル=101.00円としています(出典:ヒビノ株式会社 2024年10月30日公表資料)。
日程は、取締役会決議日と契約締結日がいずれも2024年10月30日、株式譲渡実行日が2024年11月21日の予定です。対象会社の資本金の額が買い手の資本金の額の100分の10以上に相当することから、同社は買い手の特定子会社となると記載されています。対象会社は2003年に設立され、オーストラリアにおいて業務用音響・映像機器等の販売施工事業を展開しています(出典:ヒビノ株式会社 2024年10月30日公表資料)。
買い手は、2026年3月期を最終年度とする4ヵ年の中期経営計画において海外売上高比率30%を目標に据え、海外のM&Aを活用した日本・アジア・北米・欧州の4極体制の確立に取り組んでいることを挙げています。また対象会社が顧客のパートナーとして施設の基本構想・基本計画段階から関与してきたことを評価しています(出典:ヒビノ株式会社 2024年10月30日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
買い手が取得したのは全部ではなく大部分で、残りは元の株主の手元に残ります。事業を実際に動かしてきた人が株主として残る形は、引き継ぎのあいだ現場が止まらないようにするための組み立てとして使われます。
取得価額の欄に、株式の代金とアドバイザリー費用が並んで書かれています。買い手の側にも助言者への費用がかかるということです。相手がどこまで費用を見込んでいるかは、金額の話の前提として知っておく値打ちがあります。
対象会社の資本金が買い手の資本金と比べて一定以上の大きさであるため、特定子会社として扱われると書かれています。買い手にとって相対的に大きな買い物だという意味です。買い手の規模に比べて大きい取引では、社内の決議や資金の手当てに時間がかかることがあります。
買い手が評価したのは、施設の計画の段階から相手が関わってきたことでした。機器を売るだけの会社と、計画から入る会社では、顧客との関係の深さが違います。自社がどの段階から顧客と付き合っているのかは、説明しておくと伝わる部分です。