自動車補修部品の専門商社であるSPKは2024年11月19日、株式会社ブリッツの株式32,000株を取得し、所有割合100%とすることを公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | SPK株式会社(7466・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社ブリッツ(自動車カスタムパーツの企画・製造・販売) |
| 所在地 | 東京都西東京市 |
| 手法 | 株式取得。国内の個人株主から発行済株式の100%を取得 |
| 対価 | 普通株式3,229百万円、アドバイザリー費用等(概算額)105百万円、合計(概算額)3,334百万円 |
| 日程 | 取締役会決議 2024年11月19日/契約締結・株式譲渡実行 2024年11月20日(予定) |
取得価額は普通株式3,229百万円、アドバイザリー費用等の概算額105百万円で、合計の概算額は3,334百万円です(出典:SPK株式会社 2024年11月19日公表資料)。
対象会社は1981年6月設立、資本金40百万円で、自動車カスタムパーツの企画・製造・販売を行っています。売上高は2,609百万円(2022年5月期)、2,654百万円(2023年5月期)、2,737百万円(2024年5月期)、営業利益は294百万円、236百万円、269百万円、純資産は1,584百万円、1,760百万円、1,957百万円です(出典:SPK株式会社 2024年11月19日公表資料)。
売り手について開示資料は、国内の個人であるが相手先要請のため氏名と住所の記載を省略していると記載しています。買い手と対象会社の間には僅少額の営業取引があるとしています(出典:SPK株式会社 2024年11月19日公表資料)。
取得の理由として買い手は、対象会社が1981年の設立以来、企画力・開発力・人材の技術力でブランドを確立し国内外に事業展開していると述べ、そのブランド力や製品開発力と自社のグローバルな販売網や調達力を合わせることで相乗効果を高められると説明しています。契約締結日と株式譲渡実行日はいずれも2024年11月20日を予定しています。
出典: SPK株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2024年11月19日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
売り手は個人で、しかも氏名と住所が「相手先要請のため」省略されています。上場企業が買い手でも、売り手が望めば名前を出さない形が取れます。誰に渡したかを知られたくないという希望は、実務でよく出てきます。
支払われる金額は、対象会社の純資産を上回っています。会社の値段は、帳簿に載っている財産の合計とは別に決まるということです。ブランドと開発力が理由に挙げられていますが、それは決算書のどこにも金額としては載っていません。
取得価額とは別に、アドバイザリー費用等の概算額が並んで開示されています。会社を買うにも売るにも、代金以外に外部への費用がかかります。手元にいくら残るかを考えるなら、譲渡価額からこの種の費用を引いて見る必要があります。
買い手と対象会社には、もともと僅少な取引がありました。まったく知らない相手ではなかったということです。ふだんの取引先や同じ業界で名前を知っている相手は、買い手候補として近い位置にいます。
決議の翌日に契約と譲渡実行が予定されています。株主が個人で、必要な承認が社内で済む場合、この速さで動けます。日程を左右するのは金額の大小ではなく、株主の数と必要な手続の有無です。