食肉加工の日本ハムは2024年12月11日、米国子会社が米国のLJD Holdings, Inc.グループの持分のすべてを取得することを公表しました。取得持分比率は100.0%です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日本ハム株式会社(米国子会社Day-Lee Foodsが取得)(2282・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | LJD Holdings, Inc.グループ(3社)(鶏肉加工品等の製造及び販売) |
| 所在地 | 米国アイダホ州ボイシ |
| 手法 | 持分取得。米国子会社が対象グループの持分のすべて(100.0%)を取得 |
| 対価 | 非開示(持分取得の相手先より開示の承諾を得られないため非開示) |
| 日程 | 契約締結 2024年12月11日(予定)/持分譲渡実行 2025年1月3日(予定) |
対象会社は1994年5月設立、資本金214米ドル(2023年12月末時点)で、鶏肉加工品等の製造及び販売を行っています。総資産は15,705千米ドル、29,862千米ドル、35,744千米ドル、売上高は62,948千米ドル、68,190千米ドル、62,107千米ドルと推移しています(出典:日本ハム株式会社 2024年12月11日公表資料)。開示資料は、純資産、営業利益、当期純利益などについては相手先からの要請により非開示としています。
取得価額は、持分取得の相手先より開示の承諾を得られないため非開示とされています(出典:日本ハム株式会社 2024年12月11日公表資料)。相手先の氏名・住所も、相手先からの要請により非開示です。
取得の理由として買い手は、中期経営計画の成長戦略としてグローバル事業の拡大、とりわけ北米・アセアンの加工品事業拡大を目指していると説明しています。米国では近年冷凍食品の需要が拡大しており、既存子会社の製造設備に加えて新たな加工品製造拠点及び生産能力の拡大が急務となっていたとしています。
持分譲渡実行日は2025年1月3日を予定しています。開示資料は、対象グループが2025年3月期より連結子会社になる予定だが連結業績に与える影響は軽微と見込むとしています(出典:日本ハム株式会社 2024年12月11日公表資料)。
中小企業の経営者は、どう読むか
開示されているのは総資産と売上高だけで、純資産も利益も相手先の要請により非開示です。誰が何をどこまで出すかは、売り手の意向で決まります。自社の数字がどこまで外に出るのかは、契約と開示の両方で取り決めます。
取得価額も、相手先の承諾が得られないという理由で非開示です。「承諾を得られないため」と、はっきり書かれています。金額の公表は買い手が勝手に決められるものではなく、売り手の同意が必要だということです。
買い手が挙げている理由は、作る場所と作れる量が足りないことでした。需要はあるのに生産が追いつかない。その穴を、工場を持つ会社を買って埋めています。自社が設備を持っているなら、それを必要としている相手がいるかもしれません。
対象会社の売上は直近期で前の期から減っています。総資産は増え続けています。数字の動きが一方向でない会社でも、引き継ぐ相手は見つかります。
買い手は本体ではなく、その米国子会社です。海外の会社を買うとき、現地の子会社が買い手になる形はよくあります。契約の相手方は誰なのかを確かめる場面です。