三井化学は2025年2月4日、東証スタンダード市場に上場する株式会社DNAチップ研究所の普通株式に対する公開買付けを開始すると公表しました。対象者を完全子会社とすることを目的としています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 三井化学株式会社(4183・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 応募する対象者の株主(三井化学は2024年9月30日現在 対象者株式の13.86%を所有) |
| 譲渡対象 | 株式会社DNAチップ研究所(受託解析を行う受託事業、核酸解析の技術を用いた診断サービスの開発・販売を行う診断事業) |
| 所在地 | 神奈川県川崎市 |
| 手法 | 公開買付け(完全子会社化を目的。買付予定数の下限はマジョリティ・オブ・マイノリティを充足する水準) |
| 対価 | 普通株式1株につき1,100円 |
| 日程 | 決定日 2025年2月4日/公開買付開始公告・公開買付届出書提出 2025年2月5日/買付期間 2025年2月5日から2025年4月7日まで |
買付価格は普通株式1株につき1,100円です。公表日の前営業日である2025年2月3日の終値685円に対して60.58%、過去1か月間の終値単純平均値661円に対して66.41%のプレミアムと記載されています(出典:三井化学株式会社 2025年2月4日公表資料)
価格の経緯も資料に書かれています。2024年12月26日の提案では1株900円で、前営業日である12月25日の終値604円に対して49.01%のプレミアムでしたが、最終的に2025年2月4日の取締役会で1,100円と決定しました(出典:三井化学株式会社 2025年2月4日公表資料)
買付予定数の下限は、いわゆるマジョリティ・オブ・マイノリティを充足する2,911,600株(所有割合43.07%)に設定する旨の提案が行われたと記載されています(出典:三井化学株式会社 2025年2月4日公表資料)
対象会社は1999年4月1日の設立で、資本金は927百万円、所在地は神奈川県川崎市です。三井化学は2024年9月30日現在で対象者株式の13.86%を所有しています(出典:三井化学株式会社 2025年2月4日公表資料)
中小企業の経営者は、どう読むか
買い手が既に一部の株主である取引です。利害が重なるので、価格の決め方に手当てが要ります。
買い手と関係のない株主の過半が賛成しなければ成立しない、という条件が置かれています。身内で決めていないことを示す仕組みです。
中小企業の譲渡でも、買い手が取引先や既存株主であることがあります。そのときは第三者の意見を取って記録に残します。
提案額から引き上げられた経緯が残っています。最初の額で決まるとは限りません。
研究開発の会社は、持っている技術と人で見られます。譲渡の前に、何が自社のものかを整理しておきます。