射出成形機やダイカストマシンを手がける芝浦機械は2025年3月18日、株式会社ファンクショナル・フルイッドの全株式を取得し、子会社化することを決定したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)芝浦機械株式会社(6104・東証プライム)
譲渡対象株式会社ファンクショナル・フルイッド(二次冷却システムの製造・販売・設置、冷却水防錆媒体・防錆薬品・加湿剤の製造販売、冷却水システム等のテクニカルコンサルティング)
所在地大阪府大阪市西区
手法株式取得(個人株主2名から全株式を取得し子会社化)
対価非公表(開示資料に取得価額の記載なし)
日程契約締結日 2025年3月18日/株式譲渡実行日 2025年5月1日(予定)

開示資料によれば、取得株式数は480株で議決権所有割合は100%です。対象会社は1984年6月設立、資本金24百万円で、株式は個人2名が保有していますが、その氏名と住所は守秘義務により非開示とされています。開示時点で同社の子会社が対象会社との間で取引基本契約を締結していると記載されています(出典:芝浦機械株式会社 2025年3月18日公表資料)。

対象会社は金型冷却水回路の安定化に寄与する二次冷却装置と関連サービスを提供しており、冷却水管理と熱移動の専門企業として評価を得ていると記載されています。

取得の理由として同社は、対象会社が独自の金型冷却装置を持ち長年の実績とノウハウを保有していること、その技術と商品を取り込むことで連続安定成形を望む顧客への提案力を強化できること、自社の射出成形機やダイカストマシンと組み合わせることで生産性の向上に加え、適正な水量・水温による効率的な冷却で消費電力を抑制し省エネとCO2排出量の削減にも寄与することを挙げています。

出典: 芝浦機械株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式会社ファンクショナル・フルイッドの株式取得(子会社化)に関するお知らせ」(2025年03月18日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

買い手は機械そのものを作る会社で、対象会社はその機械を安定して動かすための周辺装置を作る会社です。自社の製品と組み合わせて売るために、隣の領域の会社を引き継いでいます。自社の製品がどの機械の隣で使われているかを考えると、買い手の候補が見えてきます。

買い手の子会社が、すでに対象会社と取引基本契約を結んでいました。日頃の取引を通じて製品の質と会社の実情を知っている相手であれば、調べる範囲も交渉の時間も短くて済みます。取引先は、承継の相手として最も情報量が多い候補です。

株主は個人が数名で、氏名と住所はいずれも守秘義務により非開示とされています。譲渡したこと自体は公表されても、誰が売ったかは出さないという取り決めは実際に機能しています。

契約から譲渡の実行までひと月半ほどが置かれ、しかも月の初日に設定されています。給与の締めや月次の決算の区切りに合わせると、引き継ぎの事務が整理しやすくなります。譲渡日は税金や手続きから逆算して決める項目です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。