ワコムは2026年1月30日、株式会社リクロスエクスパンションの株式を取得し子会社化すること及びそれに伴う新たな事業の開始を決議したと公表しました。株式譲渡実行日は2026年3月31日を予定しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社ワコム(6727・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 対象会社の株主である個人1名(持株比率100%・住所は東京都渋谷区。買い手の社外取締役。本サイトでは個人の氏名を再掲していません) |
| 譲渡対象 | 株式会社リクロスエクスパンション(コンサルティング事業、ITシステム事業、スピンオフ事業) |
| 所在地 | 東京都新宿区片町4番6号 ANYビル4階 |
| 手法 | 株式の取得(子会社化)及びそれに伴う新たな事業の開始。200株(議決権の数200個)を取得し、議決権所有割合は0%から100%となる。開示資料は、本取引が買い手の社外取締役から株式を取得するものであることから利益相反取引(会社法356条1項2号)にあたり、役員等の関連当事者との取引に該当することを記載している |
| 対価 | 取得価額は当該会社の普通株式1,656百万円、アドバイザリー費用等(概算額)40百万円、合計(概算額)1,696百万円。開示資料は、新たな事業のために特別に支出する予定額の合計額として1,696百万円を見込んでいることを記載している |
| 日程 | 2026年1月30日 取締役会決議日/2026年1月30日 契約締結日/2026年3月31日(予定) 株式譲渡実行日。開示資料は、株式譲渡実行日が新たな事業を開始する時期となることを記載している |
異動前の所有株式数は0株(議決権の数0個、議決権所有割合0%)、取得株式数は200株(議決権の数200個)、異動後も200株(議決権所有割合100%)です。取得価額は当該会社の普通株式1,656百万円、アドバイザリー費用等(概算額)が40百万円、合計(概算額)が1,696百万円です(出典:株式会社ワコム 2026年1月30日公表資料)
対象会社は名称が株式会社リクロスエクスパンション、所在地が東京都新宿区片町4番6号 ANYビル4階、事業内容がコンサルティング事業、ITシステム事業、スピンオフ事業、資本金が10百万円、設立年月日が2014年4月8日で、大株主及び持株比率は個人1名が100%です。売上高は734百万円、1,167百万円、1,240百万円、営業利益又は営業損失は▲1百万円、1百万円、8百万円、純資産は22百万円、24百万円、27百万円と3期分が記載されています(出典:株式会社ワコム 2026年1月30日公表資料)
開示資料は、対象会社が連結財務諸表を作成していないため参考として対象会社及びその子会社の個別財務数値を単純合算した業績を記載しており、売上高は827百万円、1,353百万円、1,420百万円、営業利益又は営業損失は0百万円、▲2百万円、▲14百万円、純資産は14百万円、19百万円、4百万円です(出典:株式会社ワコム 2026年1月30日公表資料)
開示資料は、対象会社の代表者が買い手の社外取締役であり、本取引が利益相反取引(会社法356条1項2号)にあたり役員等の関連当事者との取引に該当することを記載しています。
出典: 株式会社ワコム「株式会社リクロスエクスパンションの株式の取得(子会社化)及びそれに伴う新たな事業の開始に関するお知らせ」(2026年01月30日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
売り手は、買い手の社外取締役を務める人でした。
身内に近い相手との取引、ということになります。
開示は、利益相反取引に当たると自ら書いています。
中小企業の譲渡でも、同じ論点は起きます。
役員や親族が相手になる場合です。
価格が甘いと、他の株主から疑われます。
だから、第三者の評価や別の決議で手続きを固めます。
手間はかかりますが、後で揉めないための費用です。
近い相手だから手続きを厚くする、という場面です。