自動車用ホースなどのニチリンは2026年9月29日、子会社間の合併及び会社分割による国内製造事業の組織再編を行うと公表しました。新会社を存続会社とし、完全子会社である日輪機工株式会社およびニチリン・サービス株式会社を消滅会社とする吸収合併です。

開示された事実

譲受(買い手)新会社(吸収合併存続会社。株式会社ニチリンの完全子会社)
譲渡(売り手)日輪機工株式会社およびニチリン・サービス株式会社(吸収合併消滅会社。いずれも株式会社ニチリンの完全子会社)
譲渡対象日輪機工株式会社、ニチリン・サービス株式会社(国内の製造機能)
所在地兵庫県(姫路工場)
手法吸収合併(新会社を存続会社、完全子会社2社を消滅会社とする無対価合併)。あわせて開示会社の会社分割による国内製造事業の組織再編を行う
対価無対価合併のため、株式その他の金銭等の割当て及び交付は行いません
日程2026年9月29日 取締役会決議(組織再編の実施方針)/2027年1月 合併契約締結予定/2027年4月 合併の効力発生予定

開示資料によれば、日程は取締役会決議日(組織再編の実施方針)が2026年9月29日、合併契約締結日が2027年1月の予定、合併の効力発生日が2027年4月の予定です。消滅会社の発行済株式はいずれもその全部を開示会社が保有しており、存続会社である新会社も開示会社の完全子会社であるため、本合併に際して株式その他の金銭等の割当て及び交付は行われません(出典:株式会社ニチリン 2026年9月29日公表資料)。

本吸収合併は、存続会社においては合併対価を交付しない無対価合併であることから会社法第796条第2項に規定する簡易吸収合併に該当する見込みであり、合併契約承認に関する株主総会決議を経ずに行う予定です。各消滅会社においては、会社法第783条第1項の規定に基づき株主総会による合併契約の承認を受ける予定と記載されています。

開示会社は、姫路工場における各社の製造機能を集約し指揮命令系統を統一することにより、国内生産基盤の維持・強化を図るために完全子会社2社を新会社に統合すると説明しています(出典:株式会社ニチリン 2026年9月29日公表資料)。

出典: 株式会社ニチリン(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「子会社間の合併及び当社の会社分割による国内製造事業の組織再編に関するお知らせ」(2026年09月29日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

同じ工場の中に、複数の会社の機能が混ざっていた状態を、一つに寄せています。会社を買い足していくと、現場は同じでも法人が分かれたままになることがあります。

理由として挙げられているのは、指揮命令系統を統一することでした。誰が誰に指示を出すのかが会社ごとに分かれていると、現場が動きにくくなります。数字の話ではなく、運営の話です。

決議から効力発生まで一年半ほどかかる予定になっています。人と設備が動く再編では、準備に時間がかかります。買収の話がまとまってからが長い、という例です。

存続会社は新しく作る会社です。既存のどちらかに寄せるのではなく、新しい器を用意して両方を入れる形にしています。どちらかに吸わせると、残る側の社名や立場に偏りが出るためです。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。