Sharing InnovationsとOrchestra Holdingsは2026年10月13日、Orchestra Holdingsの連結子会社間で吸収合併3件と吸収分割2件を行うことを決議し、同日に各契約を締結したと公表しました。システム開発機能をSharing Innovationsに、プラットフォーム事業をランド・ホーに集約するもので、2026年8月25日に公表されたOrchestra HoldingsによるSharing Innovationsの完全子会社化(簡易株式交換)の効力発生を停止条件としています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社Sharing Innovations(4178・東証グロース市場) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | いずれもOrchestra Holdingsの連結子会社間の再編であり、外部への譲渡はありません |
| 譲渡対象 | 株式会社SALTO/株式会社日本技研プロフェッショナルアーキテクト/株式会社ヴェスのSES事業/株式会社G clef/Sharing Innovationsのプラットフォーム事業(システム開発、ソフトウェア品質検証、SES、プラットフォーム事業) |
| 所在地 | 東京都(渋谷区・新宿区・大田区) |
| 手法 | 連結子会社間の吸収合併3件と吸収分割2件。①Sharing Innovationsを存続会社としSALTOを消滅会社とする吸収合併 ②ヴェスを分割会社としSES事業をSharing Innovationsへ承継する吸収分割 ③Sharing Innovationsを存続会社とし日本技研プロフェッショナルアーキテクトを消滅会社とする吸収合併 ④Sharing Innovationsを分割会社としプラットフォーム事業をランド・ホーへ承継する吸収分割 ⑤ランド・ホーを存続会社としG clefを消滅会社とする吸収合併。③は②、⑤は④の効力発生を前提とする |
| 対価 | いずれも無対価。完全子会社間または完全親子会社間の再編であるため、株式その他の金銭等の割当て・交付はありません |
| 日程 | 2026年10月13日 取締役会決議日・吸収合併契約および吸収分割契約の締結日 / 2026年11月30日(予定) 前提となる株式交換の効力発生日 / 2026年12月1日(予定) 本組織再編の効力発生日 |
Sharing Innovationsは資本金436百万円、発行済株式数3,793,300株で、Orchestra Holdingsの持株比率は2026年6月30日時点で71.46%です。株式交換の効力発生により100%になる予定と記載されています。直前事業年度は連結で純資産1,609百万円、総資産2,330百万円、売上高4,458百万円、営業利益100百万円でした(出典:株式会社Sharing Innovations 2026年10月13日公表資料)
消滅会社・分割会社の直前事業年度は、SALTOが売上高2,265百万円・営業利益116百万円、ヴェスが売上高2,496百万円・営業利益126百万円、日本技研プロフェッショナルアーキテクトが売上高680百万円・営業利益41百万円(決算期変更に伴う9か月間)、ランド・ホーが売上高1,187百万円・営業利益8百万円、G clefが売上高98百万円・営業利益0百万円です(出典:株式会社Sharing Innovations 2026年10月13日公表資料)
吸収分割で承継する範囲について開示は、資産、負債、雇用契約その他の契約上の地位およびこれらに付随する権利義務を契約に定める範囲で承継し、債務はいずれも重畳的債務引受の方法によるとしています。Sharing Innovationsは本組織再編後に株式会社Concerto Technologiesへ商号変更を予定していると記載されています。
Sharing Innovations側の開示は、副題でDX事業を600人規模に体制強化すると記載しています。株式交換により顕在化を目指すシナジーとして、開発・営業リソースの相互活用による受注競争力の強化、人材・技術ノウハウの共有による開発品質および生産性の向上、顧客基盤の相互活用によるクロスセルおよび収益機会の拡大、上場維持に係る業務負担およびコストの削減が挙げられています。
出典: 株式会社Sharing Innovations「株式会社Sharing Innovationsと株式会社Orchestra Holdingsの完全子会社との経営統合に関する契約締結のお知らせ」(2026年10月13日公表)・適時開示
あわせて参照した出典: 株式会社Orchestra Holdings「グループ組織再編(連結子会社間の吸収合併及び吸収分割)に関するお知らせ」(2026年10月13日公表)・適時開示
中小企業の経営者は、どう読むか
同じグループの中で、会社の器を組み替える手続です。
外に売るわけではないので、値段は付きません。
それでも、どの機能をどこに寄せるかは決めなければなりません。
ここでは、開発を一つの会社に、別の事業をもう一つの会社に寄せています。
分割では、雇用契約もまとめて移ります。移る側の社員には、先に説明が要ります。
買われたあとに再編が続くのは珍しくありません。
売り手の立場でも、自社がどの器に入るのかは聞いておきたいところです。