メドレーは2023年10月24日、株式会社エイチームウェルネスのラルーン事業を吸収分割により承継する契約を締結したと公表しました。買い手を承継会社、エイチームウェルネスを分割会社とする簡易吸収分割です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社メドレー(4480・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 株式会社エイチームウェルネス(分割会社。株式会社エイチームが持株比率100%) |
| 譲渡対象 | 株式会社エイチームウェルネスのラルーン事業(生理予測・体調管理アプリ「Lalune」)(女性向け生理予測・体調管理アプリに関する事業) |
| 所在地 | 愛知県名古屋市中村区(分割会社の所在地) |
| 手法 | 吸収分割(簡易吸収分割)。買い手を承継会社、エイチームウェルネスを分割会社として、ラルーン事業に関する資産・負債・契約その他の権利義務のうち契約に定めるものを承継する |
| 対価 | 対価として金500百万円を支払う予定。第三者機関がディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法で算定した事業価値のレンジは456百万円から554百万円で、その範囲内で合意している(出典:株式会社メドレー 2023年10月24日公表資料) |
| 日程 | 2023年10月24日 取締役会決議・吸収分割契約の締結/2024年2月1日(予定) 吸収分割の効力発生日 |
対価として金500百万円を支払う予定です。対象事業の価値算定にあたってはディスカウンテッド・キャッシュ・フロー法が採用され、第三者機関による算定の結果、事業価値の算定レンジは456百万円から554百万円となりました。開示資料は、このレンジを踏まえて複数回慎重に協議した結果、レンジの範囲内である500百万円で合意に至ったと記載しています(出典:株式会社メドレー 2023年10月24日公表資料)
承継する事業の内容は、女性向け生理予測・体調管理アプリ「Lalune」に関する事業です。2022年7月期の売上高は277百万円で、承継する資産・負債は流動資産37百万円、固定資産1百万円、流動負債23百万円、固定負債なしです(出典:株式会社メドレー 2023年10月24日公表資料)
分割会社は2013年8月22日設立、所在地は愛知県名古屋市中村区、資本金は50百万円、発行済株式数は100,000株で、株式会社エイチームが持株比率100%を保有しています(出典:株式会社メドレー 2023年10月24日公表資料)
吸収分割による買い手の名称、所在地、代表者、事業内容、資本金、決算期に変更はなく、資本金の増減もありません。
買い手は、医療ヘルスケア領域で人材プラットフォーム事業と医療プラットフォーム事業を展開しており、ラルーン事業を自社のプロダクトラインナップに加えることを記載しています。効力発生日が2024年2月1日のため2023年12月期の連結業績への影響はなく、2024年12月期への影響も軽微と見込んでいます。
出典: 株式会社メドレー「株式会社エイチームウェルネスのラルーン事業の会社分割(簡易吸収分割)による当社への承継に係る吸収分割契約の締結に関するお知らせ」(2023年10月24日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
会社ごとではなく、事業だけを切り出して渡す形です。売り手は会社を残したまま、一つの事業から手を引けます。
価格の決め方が開示されています。外部機関が将来の稼ぎを見積もって算定し、その幅の中で話し合って決めた、という順です。中小企業の譲渡でも考え方は同じです。
算定の幅と、実際の金額の両方が出ています。評価は一つの数字ではなく幅で出てくるもので、その中のどこに落ちるかが交渉です。
承継する資産と負債が項目ごとに書かれています。事業を切り出す形では、何が付いてきて何が残るかを一つずつ決めます。
売上に対して対価が二倍ほどです。倍率そのものに決まった正解はありませんが、何を基準に話したかが開示から読めます。
契約から効力の発生まで三か月以上あります。契約の移し替えや取引先への説明に時間を取ります。
買い手の資本金は変わりません。事業を現金で買う形なので、株式を出す形とは影響する場所が違います。