トーアミは2024年2月14日、エンデバー・ユナイテッド・パートナーズ・18株式会社の株式取得に伴う子会社及び孫会社の異動を公表しました。開示資料は、買い手が2021年策定の中期経営計画で新市場開拓を重点施策と位置づけ、土木・建築工事部門のM&Aによる事業取得を成長戦略として取り組んできたと記載しています。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社トーアミ(5973・) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | エンデバー・ユナイテッド2号投資事業有限責任組合(出資の総額351億円。業務執行組合員はエンデバー・ユナイテッド株式会社) |
| 譲渡対象 | エンデバー・ユナイテッド・パートナーズ18株式会社(孫会社となるのは株式会社中條工務店)(投資業、貸金業ほか(持株会社)/型枠工事業(中條工務店)) |
| 所在地 | 福岡県中間市 |
| 手法 | 株式譲渡(持株会社の議決権所有割合99%をファンドから、1%を買い手の既存子会社から取得し、その傘下の型枠工事会社を孫会社とする) |
| 対価 | 取得価額は株式取得先との秘密保持契約により非開示。適切なデューディリジェンスを実施し双方協議のうえ交渉により決定しており公正な価額と認識していると記載。取得価額には中條工務店も含み算定していると記載 |
| 日程 | 2024年2月14日 取締役会決議日・株式譲渡契約締結日/2024年4月1日 株式譲渡実行日 |
対象会社について、異動前の所有株式数は0株(議決権所有割合0%)、取得株式数は23,314株(議決権所有割合99%)、異動後は23,314株です。あわせて買い手の既存子会社から236株(議決権所有割合1%)を取得します。取得価額は株式取得先との秘密保持契約により非開示とされ、取得価額には中條工務店も含み算定していると記載されています(出典:株式会社トーアミ 2024年2月14日公表資料)
対象会社は、所在地が福岡県中間市、事業内容が投資業・貸金業・投資事業組合財産の運用及び管理・各種コンサルタント業など、資本金が9,500,000円、設立年月日が2019年3月8日、発行済株式数が23,550株です。純資産は2021年9月期1,167百万円、2022年9月期1,166百万円、2023年9月期1,165百万円、売上高はいずれの期も0千円と記載されています(出典:株式会社トーアミ 2024年2月14日公表資料)
孫会社となる株式会社中條工務店は、所在地が同じ福岡県中間市、事業内容が型枠工事業、資本金が40,000,000円、設立年月日が1971年10月1日、発行済株式数が574株です。純資産は2021年9月期1,159百万円、2022年9月期1,125百万円、2023年9月期1,080百万円、売上高は1,940,304千円、2,038,001千円、2,309,032千円、営業利益は92,823千円、△50,246千円、△61,643千円と記載されています(出典:株式会社トーアミ 2024年2月14日公表資料)
株式取得の相手先は投資事業有限責任組合で、所在地が東京都千代田区丸の内、組成日が2018年9月、出資の総額が351億円、出資者・出資比率は守秘義務の観点から開示を控えると記載されています。業務執行組合員は投資ファンドの運営を事業内容とする会社です(出典:株式会社トーアミ 2024年2月14日公表資料)
日程は、取締役会決議日と株式譲渡契約締結日が2024年2月14日、株式譲渡実行日が2024年4月1日です。本件が当期の業績に与える影響は現在精査中と記載されています。
出典: 株式会社トーアミ「エンデバー・ユナイテッド・パートナーズ・18株式会社の株式取得に伴う子会社及び孫会社の異動に関するお知らせ」(2024年02月14日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
売り手が投資ファンドです。会社を買って立て直し、別の会社へ渡すという流れの受け手になる形です。
中小企業の譲渡でも、買い手がファンドになることはあります。そのあと誰に渡すのかまで見ておく論点です。
買う対象が持株会社で、その下に事業会社があります。器を買うと下の会社がまとめて付いてきます。
持株会社は売上が立っていません。事業をしているのは下の会社だけ、という作りです。
だから、持株会社の数字を見ても事業の姿は分かりません。下の会社の数字で見る必要があります。
下の会社は売上が三期で伸びているのに、営業損益は赤字に転じています。何が起きたのかを分けて見るところです。
型枠工事は、現場の職人の手で成り立つ仕事です。買う側が見るのは、その人たちが残るかどうかです。
買い手は、自社の既存子会社が持っていた分も合わせて全部にしています。買う前に少し持っていた形です。
契約から実行まで一か月半あります。期の切り替わりに合わせて実行の日を置いている形です。