鶴見製作所は2024年5月13日、イタリア共和国の ZENIT INTERNATIONAL S.P.A. が発行した転換社債型新株予約権付社債の新株予約権を行使し、同社を連結子会社化すると公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社鶴見製作所(6351・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | (新株予約権の行使による取得のため譲渡人はいない。対象会社が発行した転換社債型新株予約権付社債の新株予約権を行使する) |
| 譲渡対象 | ZENIT INTERNATIONAL S.P.A.(水中ポンプを主力とした各種ポンプの製造・販売) |
| 所在地 | イタリア共和国 |
| 手法 | 転換社債型新株予約権付社債(発行日2019年7月12日)の新株予約権の行使による株式取得。開示資料の表題は「発行済み転換社債型新株予約権付社債の新株予約権行使ならびに同社の連結子会社化」 |
| 対価 | 取得価額 600万ユーロ(約10億円) |
| 日程 | 2024年5月13日 取締役会決議日/2024年7月 株式取得実行日(予定・新株予約権の行使による取得日) |
異動前の所有株式数は371,250株(議決権割合36.00%)、取得株式数は249,960株、取得価額は600万ユーロ(約10億円)です。異動後の所有株式数は621,210株(議決権割合48.49%)となります(出典:株式会社鶴見製作所 2024年5月13日公表資料)
対象会社は所在地が via dell'Industria, 11、事業内容が水中ポンプを主力とした各種ポンプの製造・販売、資本金が2,062,500ユーロ、設立が1959年です。経営成績は、売上高が39,523千ユーロ、34,778千ユーロ、41,297千ユーロ、営業損益が3,074千ユーロ、▲168千ユーロ、5,528千ユーロ、純資産が15,102千ユーロ、22,495千ユーロ、23,435千ユーロと記載されています。
開示資料は目的について、買い手が中期経営計画を展開しており、その中核としてグローバル戦略による経営基盤の強化を最重要の経営課題と位置付けていることを記載しています。事業展開の一環として2019年5月に設備産業分野に強みを持つ対象会社との間で技術・業務提携することで合意に至り、同社発行の本社債を引き受けるとともに、買い手製品ラインナップの補完・強化や両社の販売ネットワークを通じた売上の拡大、新製品開発における両社技術の融合などに取り組んできたとされています。
開示資料は、買い手が2022年9月30日に同社株式371,250株を取得していることを記載しています。日程は、2024年5月13日が取締役会決議日、2024年7月が株式取得実行日(予定)で、転換社債型新株予約権付社債(発行日2019年7月12日)の新株予約権の行使による取得日となるとされています(出典:株式会社鶴見製作所 2024年5月13日公表資料)
中小企業の経営者は、どう読むか
五年前に引き受けた社債を、株に換える形です。新しく買ったわけではありません。
転換社債は、貸したお金を後から株に換えられる仕組みです。
最初は貸し手として入り、関係を見てから株主になる。段階を踏んだ形です。
中小企業でも、まず資金を出して様子を見る形はあります。
うまくいけば株主になり、そうでなければ返してもらう。選べる余地が残ります。
ただし転換の条件を最初に決めておかないと、後で揉めます。
持ち分は三十六パーセントから四十八パーセントへ。過半には届いていません。
それでも開示資料は連結子会社化と書いています。実質的な支配で判断します。