横浜ゴムは2024年7月22日、ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニーが運営する鉱山・建設車両用タイヤ等の製造・販売等を行うOTR事業を譲り受けると公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 横浜ゴム株式会社(5101・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー(米国オハイオ州アクロン) |
| 譲渡対象 | グッドイヤーのOTR事業(鉱山・建設車両用タイヤ等の製造・販売。Goodyear Earthmover Pty Limited および日本ジャイアントタイヤ株式会社を含む)(鉱山用車両・建設用車両向けタイヤの製造・販売) |
| 所在地 | オーストラリア、日本など複数の国・地域 |
| 手法 | 事業譲受。譲受の対象に株式取得対象子会社2社(Goodyear Earthmover Pty Limited(オーストラリア)、日本ジャイアントタイヤ株式会社(日本))を含む |
| 対価 | 取得価額は905百万ドルを予定しており、実際の取得価額は契約に定められた価格調整等により確定するとされている |
| 日程 | 2024年7月22日 契約締結日 |
取得価額は905百万ドルを予定しています。開示資料は、実際の取得価額は本事業譲受の契約に定められた価格調整等により確定すると記載しています。
譲受の対象には、株式取得対象子会社である Goodyear Earthmover Pty Limited(所在地:オーストラリア)および日本ジャイアントタイヤ株式会社(所在地:日本)が含まれます。
譲受対象事業の3年間の連結経営成績は、連結売上高が607百万ドル、698百万ドル、674百万ドル、連結調整後EBITDAが129百万ドル、145百万ドル、130百万ドル、連結調整後EBITDAマージンが21.2%、20.8%、19.3%、連結総資産が489百万ドル、518百万ドル、494百万ドル、連結純資産が294百万ドル、335百万ドル、344百万ドルと記載されています。開示資料は、これらの数値がグッドイヤーから提供されたOTR事業に関する金額であると記載しています(出典:横浜ゴム株式会社 2024年7月22日公表資料)
譲渡元は所在地が米国オハイオ州アクロン、事業内容がタイヤ製造・販売、資本金が285百万ドル、設立が1898年8月です。
開示資料は目的について、買い手が中期経営計画「Yokohama Transformation 2026(YX2026)」を2024年度より開始しており、タイヤ生産財に関してはOHT事業の成長戦略の一つとして「Programmatic M&A」戦略を掲げていること、本事業譲受により課題となっていた鉱山用車両・建設用車両タイヤを強化し、グローバル展開を加速させていくことを記載しています。
出典: 横浜ゴム株式会社「ザ・グッドイヤー・タイヤ・アンド・ラバー・カンパニー社の鉱山・建設車両用タイヤ事業の譲受に関するお知らせ」(2024年07月22日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
会社を買うのではなく、事業を買う形です。ただし中に会社も二社入っています。
事業譲受と株式取得は、同じ取引の中で組み合わせることができます。
国ごとに、どちらの形が使いやすいかが違うためです。
価額は約九億ドルと書かれていますが、確定ではありません。
引き渡しのときの在庫や運転資本で、後から調整される仕組みです。
中小企業の譲渡でも、この調整は契約に入ることがあります。
基準となる純資産や運転資本を決めておき、差額を精算します。
売り手にとっては、合意した金額がそのまま入るわけではないという話になります。
どの項目で調整するのかは、契約を結ぶ前に確かめておく点です。