日清紡ホールディングスは2024年9月26日、ARGONICS GmbH の持分取得について公表しました。取得実行日は2024年11月30日です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 日清紡ホールディングス株式会社(3105・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 対象会社の持分保有者(個人) |
| 譲渡対象 | ARGONICS GmbH(船舶機器の製造販売) |
| 所在地 | ドイツ連邦共和国シュトゥットガルト |
| 手法 | 持分取得(子会社化) |
| 対価 | 取得価額は当事者間の秘密保持義務により開示を控えるとされている。開示資料は、取得価額が第三者による算定を踏まえたものであると記載している |
| 日程 | 2024年9月26日 取締役会決議日/2024年9月26日 契約締結日/2024年11月30日 取得実行日 |
取得前の所有持分比率は0.0%(議決権所有割合:0.0%)、取得する持分比率は100.0%、取得後の所有持分比率は100.0%となります。取得価額は当事者間の秘密保持義務により開示を控えるとされています(出典:日清紡ホールディングス株式会社 2024年9月26日公表資料)
対象会社は所在地が Heßbrühlstraße 21D, 70565 Stuttgart, Germany、事業内容が船舶機器の製造販売、資本金が25千ユーロ、設立が2014年1月20日です。経営成績は、売上高が1,104千ユーロ、2,259千ユーロ、2,398千ユーロ、純資産が645千ユーロ、1,188千ユーロ、1,405千ユーロと3期分が記載されています。
開示資料は、買い手グループが今年2月に公表した「中期経営計画2026」において、無線・通信事業のマリンシステム分野でデジタルビジネスの拡大展開に向けて技術開発を加速し、自動運航システムの開発、有人自律運航の実現およびデータサービスを展開する方向性を掲げたこと、本件持分取得がその戦略に沿ったものであることを記載しています。
開示資料は、買い手グループのAMBが機器の統合、インテグレーションを得意とし欧州河川向け船舶機器の新造船向け市場において90%のシェアであること、対象会社が船舶の座標位置に基づいて針路維持制御を行うトラックパイロットを商品化しており自動運航に欠かせないベース技術である船体制御技術やセンサーフュージョン技術を保有していることを記載しています(出典:日清紡ホールディングス株式会社 2024年9月26日公表資料)
出典: 日清紡ホールディングス株式会社「ARGONICS GmbHの持分取得に関するお知らせ」(2024年09月26日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
売上二百四十万ユーロ、日本円で四億円に届かない規模です。
資本金は二万五千ユーロで、ほぼ名目上の金額です。
それでも大手が買っています。
買っているのは、船体制御とセンサー融合の技術です。
自社では作れない、または作るのに時間がかかる技術です。
中小企業でも、特定の技術を持っていれば買い手が現れます。
規模の小ささは、その場合あまり問題になりません。
ただし技術が人に属していると、その人が残るかが条件になります。
誰が持っている技術なのかは、譲渡の条件に直接関わってきます。