映画・演劇の東宝は2024年10月15日、GKIDS, INC.の株式を取得し子会社化することを公表しました。対象会社は北米を中心とした海外におけるアニメ作品の配給、配信プラットフォームへの販売、企画、製作を行っています(出典:東宝株式会社 2024年10月15日公表資料)。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 東宝株式会社(9602・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡対象 | GKIDS, INC.(北米を中心とした海外におけるアニメ作品の配給、配信プラットフォームへの販売、企画、製作) |
| 所在地 | 米国ニューヨーク州 |
| 手法 | 株式取得(子会社化) |
| 対価 | 非開示(株式取得の相手先との合意により非開示。会社概要の一部も省略) |
| 日程 | 取締役会決議 2024年10月15日/株式譲渡実行日 未定。2025年2月期中に連結子会社となる予定 |
開示資料は、株式取得の相手先との合意により、対象会社の経営成績及び財政状態を含め会社概要の一部を省略しており、株式取得価額についても非開示としていると記載しています(出典:東宝株式会社 2024年10月15日公表資料)。
買い手と対象会社の関係として、買い手が自社映画作品の北米配給権を許諾していると記載されています(出典:東宝株式会社 2024年10月15日公表資料)。
株式譲渡実行日は未定とされています。対象会社は2025年2月期中に連結子会社となる予定です(出典:東宝株式会社 2024年10月15日公表資料)。
開示資料は、本件が2025年2月期の連結業績に与える影響は軽微としています。
中小企業の経営者は、どう読むか
買い手はもともと、この会社に自社作品の配給権を許諾していました。仕事を任せていた相手を、そのまま引き継いだ形です。取引の相手は、相手の実力を一番よく知っている立場にあります。ふだんの取引関係は、買い手候補として近い位置にあります。
会社概要の一部が、相手先との合意で省略されています。決算の数字も出ていません。相手が望めば、公表する範囲は絞れるということです。金額だけでなく、会社の情報そのものを出さない形もあります。
株式譲渡の実行日が「未定」と書かれています。決めたことを公表しつつ、いつ実行するかは後で決めるという形です。契約の段階では日付が固まっていないこともあります。
海外の会社が相手だと、現地の手続や許認可の確認に時間がかかります。実行日を先に決めきれない理由の一つがここにあります。
評価されているのは、海外での配給の仕組みと、配信プラットフォームへの販路です。作品ではなく、届ける手段を買っています。自社が持っているのが商品なのか、届ける仕組みなのかで、組む相手が変わります。