多木化学は2024年12月2日、洛東化成工業株式会社の株式取得(子会社化)に関する株式譲渡契約を締結したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)多木化学株式会社(4025・東証スタンダード)
譲渡対象洛東化成工業株式会社(微生物培養、各種酵素剤の製造・販売)
所在地滋賀県大津市
手法株式取得(子会社化)。株式譲渡契約を締結
対価開示資料に取得価額の記載なし
日程公表 2024年12月2日(開示資料に日程の記載なし)

対象会社は昭和27年5月1日設立、資本金50百万円で、微生物培養、各種酵素剤の製造・販売を行っています(出典:多木化学株式会社 2024年12月2日公表資料)。開示資料には取得株式数、取得価額、日程の記載はありません。

買い手は、対象会社が受託を含む菌体微生物の培養や繊維向け糊抜剤を中心とした酵素剤のメーカーであり、高度な培養技術と豊富な経験およびノウハウを有する企業であると説明しています。

取得の理由として買い手は、長期ビジョンと中期経営計画のもとでアグリ、化学品、不動産の3本の柱を深化させる方針を掲げ、対象会社の株式取得がアグリ事業におけるバイオスティミュラントや化学品事業における環境に配慮した水処理薬剤の開発、さらに新たな研究開発において事業シナジーを発揮することが期待されるとしています。

開示資料は、本件が長期ビジョンの達成に向けて強力な推進力の一つとなると考えているとしています。

出典: 多木化学株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式取得(子会社化)に関する株式譲渡契約締結のお知らせ」(2024年12月02日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

この開示には、取得株式数も価額も日程も書かれていません。事実として公表されているのは、契約を締結したこと、相手がどんな会社かということだけです。上場企業の開示でも、内容の細かさには幅があります。他社の事例から自社の条件を推し量ろうとしても、そもそも出ていない情報が多いということです。

対象会社の設立は昭和二十七年で、七十年以上続いてきた会社です。買い手が挙げているのは、その間に積み上げた培養の技術と経験でした。長く同じことを続けてきたこと自体が、引き継ぐ理由になっています。

買い手は、自社の複数の事業に対象会社の技術がどう効くかを具体的に挙げています。農業向けの資材と、水処理の薬剤です。買い手には「この技術をどこで使うか」という当てがあります。自社の技術が誰の役に立つのかを考えておくと、相手の見つけ方が変わります。

研究開発への期待も書かれています。いまの製品ではなく、これから作るものへの期待です。会社の値段が、いまの利益だけで決まらない理由の一つがここにあります。

対象会社は受託の培養も行っています。自社の製品を売るだけでなく、他社のために作る仕事も持っているということです。収入の柱が複数あることは、評価のときに見られる点です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。