日本エコシステムは2025年2月18日、株式会社東海通建が新設分割により新たに設立するJes東海通建株式会社の全株式を取得しグループ化することについて、株式譲渡契約を締結することを決議したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)日本エコシステム株式会社(9249・東証スタンダード・名証メイン)
譲渡対象Jes東海通建株式会社(株式会社東海通建が新設分割により設立予定の会社)(電気通信工事業)
所在地愛知県豊橋市
手法会社分割(新設分割)で切り出される会社の全株式を取得しグループ化
対価非公表(開示資料に「相手先の意向により非開示」「連結純資産額および純資産の額の15%未満で開示基準に該当しない」と記載)
日程決定日・株式譲渡契約締結 2025年2月18日/新設分割の効力発生日・株式譲渡実行日 いずれも2025年4月1日(予定)

開示資料によれば、取得株式数は4,000株で議決権所有割合は100%、取得価額は相手先の意向により非開示とされ、直前の連結純資産額および純資産の額の15%未満で開示基準に該当しないとしています。対象会社は2025年4月1日(分割の効力発生日)に設立される予定のため、最近3年間の確定した業績はないと注記されています。設立時の役員には同社の取締役1名と従業員2名が就任します(出典:日本エコシステム株式会社 2025年2月18日公表資料)。

分割会社は1983年6月設立(創業は1972年4月)、資本金10百万円で、電気通信工事業と美容業を営んでおり、株式は個人1名が67.5%、ほかに個人株主3名が32.5%を保有しています。開示時点で同社との間に請負契約および業務委託契約を締結していると記載されています(出典:日本エコシステム株式会社 2025年2月18日公表資料)。

取得の理由として同社は、交通インフラ事業のエンジニアリングサービスの拡大に向けて電気通信工事業の実績とノウハウを持つ分割会社との提携をかねてから模索し、請負契約や業務委託契約を通じて協業してきたこと、連携を強化するため分割会社が営む電気通信工事業を新設分割で新会社に承継させ、その全株式を取得する方法をとることを挙げています。既存顧客の相互活用による事業機会の増大と、人材交流による資格を有する技術者の増員を期待しています。

また、実行前に請負契約や業務委託契約を通じて協業していた実績があることから、統合後の推進により想定するシナジーが実現する確度は高いと判断しているとしています。

出典: 日本エコシステム株式会社(TDnet適時開示。TDnetでの公開期間が終了しているため、URLは株探が保存する原本PDF)「株式取得(グループ化)に関する株式譲渡契約締結のお知らせ」(2025年02月18日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

分割会社は電気通信工事業と美容業という、性質のまったく違う二つの事業を営んでいました。渡したのは工事業だけです。買い手にとって必要な事業だけを切り出して渡す形が、こういう会社では自然な選択になります。

分割で作られる会社は、譲渡の時点で設立されたばかりで実績がありません。開示にも、確定した業績が存在しないことが明記されています。買い手は分割前の会社の実績と、分割契約でどの取引先とどの契約が移るかを見て判断します。契約書の内容がそのまま値段の根拠になるということです。

買い手と分割会社は、請負と業務委託で長く協業していました。開示では、その実績があるから統合後の効果が実現する確度が高いと述べています。取引を通じて相手を知っていることが、買う側の不安を下げています。取引先との関係は、承継の相手を考えるときの資産です。

新設分割の効力発生日と株式譲渡の実行日が同じ日に設定されています。会社を作った当日に渡すという段取りで、分割の手続きと譲渡の手続きを一度に進める必要があります。日程の組み方には専門家の関与が前提になります。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。