建物管理を手がけるハリマビステムは2025年3月12日、取締役会において株式会社アイワサービスの全株式を取得し、子会社化することを決議したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 株式会社ハリマビステム(9780・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 株式会社アイワサービス(建築物総合サービス業(病院清掃管理業務を中心)) |
| 所在地 | 大阪府枚方市 |
| 手法 | 株式取得(個人株主4名から全株式を取得し子会社化) |
| 対価 | 非公表(開示資料に「株式取得の相手先との守秘義務契約により非公表」と記載) |
| 日程 | 取締役会決議・契約締結 2025年3月12日/株式譲渡実行日 2025年4月1日(予定) |
開示資料によれば、取得株式数は220株で議決権所有割合は100.0%、取得価額は株式取得の相手先との守秘義務契約により非公表とされています。株式の取得先は個人4名で、うち1名が70.0%を保有しています。対象会社は1976年10月設立、資本金11百万円で、売上高は直近3期で1,069百万円、1,108百万円、1,071百万円、営業利益は182百万円、194百万円、164百万円です(出典:株式会社ハリマビステム 2025年3月12日公表資料)。
対象会社は関西エリアで病院清掃管理業務を中心に事業を展開しています。
取得の理由として同社は、長期ビジョンにおける施策の一つとして事業エリアの拡大を掲げていること、本件により関西エリアでの事業基盤の強化を図るとともに、対象会社と互いの優れた手法を共有することでグループ間の相乗効果の向上にも寄与すると考えていることを挙げています。
中小企業の経営者は、どう読むか
売上は十億円台で横ばいですが、営業利益率は高い水準を保っています。規模が伸びていなくても、きちんと利益が出ている会社は買い手から見て魅力があります。売上を伸ばさなければ売れない、ということはありません。
評価されたのは、病院の清掃という特定の分野で長く続けてきた実績でした。病院は衛生の基準も現場の制約も一般の建物と違うため、経験がそのまま参入の壁になります。狭い分野で深い実績を持つことは、規模の小さい会社の強みになります。
株主は代表者を中心に複数の個人に分かれていました。譲渡価額は守秘義務契約により非公表とされています。個人が売り手の場合、いくらで売ったかを公にしないという取り決めを契約に入れることは、実際に行われています。
買い手が理由に挙げたのは、自社が弱い地域での基盤強化でした。同じ業種の会社が、地域を補う形で組んでいます。近隣や遠方の同業が買い手になり得るという見方は、建物管理のように現場が地域に張り付く業種でとくに当てはまります。