警備業を展開する共栄セキュリティーサービスは2025年6月9日、常総警備保障株式会社の全株式を取得して子会社化することを取締役会で決議したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 共栄セキュリティーサービス株式会社(7058・東証スタンダード) |
|---|---|
| 譲渡対象 | 常総警備保障株式会社(警備業(施設警備、工事現場の交通誘導警備)) |
| 所在地 | 茨城県つくば市 |
| 手法 | 株式譲渡(個人株主およびその親族等から全株式を取得し子会社化) |
| 対価 | 常総警備保障の普通株式546百万円、アドバイザリー費用等の概算額25百万円、合計の概算額571百万円 |
| 日程 | 取締役会決議 2025年6月9日 |
開示資料によれば、常総警備保障は1981年12月設立、資本金70百万円で、茨城県つくば市を拠点に約80名の従業員を擁し、工場などの施設警備や工事現場の交通誘導警備を展開しています。株式は個人株主が50.7%を保有し、ほかに親族等が保有しています。直近3期の売上高は270百万円、244百万円、218百万円、営業損益は14百万円、▲0百万円、▲5百万円です(出典:共栄セキュリティーサービス株式会社 2025年6月9日公表資料)。
共栄セキュリティーサービスは、価格交渉や人手不足など環境が急速に変化するなかで、規模拡大による交渉力の強化や人員確保のためM&Aとグループ経営を進めてきたと説明し、茨城県および隣接県で事業を行う自社・子会社との連携強化を図るとしています。
中小企業の経営者は、どう読むか
売上が数期続けて減り、直近は営業損失という状態でも、全株式の取得に至っています。買い手が挙げている理由は人員の確保と交渉力でした。足元の損益より、人が確保できていることそのものが意味を持つ場面があります。
株式が経営者個人と親族に分かれて保有されている形です。非上場の会社ではよくある姿ですが、買い手は通常すべての株式の取得を求めます。誰が何株持っているかを整理し、相続で分散していないかを確認しておくことが前提になります。
人手不足が深刻な業種では、採用の難しさがそのまま事業の制約になります。すでに働いている人がいることが、相手にとっての価値になりうるという見方ができます。