あいちフィナンシャルグループと三十三フィナンシャルグループは2026年9月10日、両社間の合併による経営統合に関する2026年5月13日付基本合意書を解除することを、同日開催した両社の取締役会において決議したと公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 該当なし(経営統合の基本合意の解消) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 該当なし |
| 譲渡対象 | 株式会社あいちフィナンシャルグループと株式会社三十三フィナンシャルグループの合併による経営統合(銀行持株会社) |
| 所在地 | 愛知県・三重県(両社の本拠) |
| 手法 | 経営統合(両社間の合併)に関する2026年5月13日付基本合意書の解除 |
| 対価 | 開示資料に金額の記載はない |
| 日程 | 2026年9月10日 両社の取締役会で基本合意書の解除を決議 |
基本合意の解消の理由について、開示資料は、2026年5月13日付で基本合意書を締結した後、2027年4月1日を目処とした経営統合に向け統合準備委員会を設置し諸条件について協議を重ねてきたが、両社間において統合持株会社の方向性等について見解の相違があり、2026年9月に予定していた最終契約の締結が困難であるとの認識に至ったと記載しています(出典:株式会社あいちフィナンシャルグループ・株式会社三十三フィナンシャルグループ 2026年9月10日公表資料)
今後の見通しについて、開示資料は、本経営統合に関する基本合意は解消となるが、引き続き両社は地域経済・社会への貢献やお客さまの課題解決に資する取組みなどについて連携を図ると記載しています。
業績に与える影響について、本経営統合に関する基本合意の解消に伴う両社の業績への影響はないと記載されています。
本件は両社の連名による開示です。あいちフィナンシャルグループは東証プライム・名証プレミアに上場し、三十三フィナンシャルグループも東証プライム・名証プレミアに上場しています。
開示資料は、基本合意から解消までの経緯として、統合準備委員会の設置と諸条件の協議を経ていることを明示しています。
出典: 株式会社あいちフィナンシャルグループ・株式会社三十三フィナンシャルグループ「経営統合に関する基本合意の解消について」(2026年09月10日公表)
あわせて参照した出典: 株式会社あいちフィナンシャルグループ(TDnet 適時開示。東京証券取引所 適時開示情報閲覧サービス)「経営統合に関する基本合意の解消について」(2026年09月10日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
基本合意から四か月で解消しています。合意しても、まとまらないことがあるという実例です。
最終契約に至らなかった理由として、統合後の会社の方向性で見解が合わなかったことを挙げています。
中小企業の譲渡でも、基本合意のあとに条件が詰まらず終わることがあります。珍しいことではありません。
だから基本合意の段階で、何が決まって何が未定なのかを書き分けておきます。あとで争いになる場所です。
それでも連携は続けると書いています。一緒になるのをやめても、取引をやめるわけではないという形です。
業績への影響はないとしています。統合の準備にかけた費用が表に出ない規模だったということです。
やめる判断を、予定していた最終契約の時期に公表しています。引き延ばさずに区切った形です。
売り手にとっても買い手にとっても、まとまらない可能性は常にあります。そのときどうするかを先に決めておきます。