積水化学工業は2026年9月10日、豪州クイーンズランド州の宅地開発・住宅建設会社であるAusbuildグループの株式を取得して子会社とすると公表しました。
開示された事実
| 譲受(買い手) | 積水化学工業株式会社(SPCを通じて取得)(4204・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | (本開示に譲渡人の記載はない) |
| 譲渡対象 | Ausbuildグループ(宅地開発・住宅建設) |
| 所在地 | オーストラリア |
| 手法 | SPCを通じた株式取得(51%)。将来的にSPCを通じたAusbuild社の持株会社株式の追加取得(取得後の所有割合90%)を予定 |
| 対価 | 取得割合51%、取得価額は約335百万豪ドル。譲渡価格調整条項があり、最終的な取得価額は変動の可能性がある。取得価額には株式取得対価およびアドバイザリー費用等を含む |
| 日程 | 2026年9月10日 取締役会決議・株式譲渡契約締結(予定)/2027年1月 株式譲渡実行(予定) |
開示資料によれば、同社の住宅カンパニーは日本国内において累計68万棟を超える工業化住宅の供給実績があり、中期経営計画「Accelerate 2028」(2026〜2028年度)ではこの工業化住宅技術の海外展開を中長期的な成長戦略の一つとして位置づけ、工業化技術を生かして現地の住課題解決が見込める市場、パートナーの探索を継続してきたとされています(出典:積水化学工業株式会社 2026年9月10日公表資料)
豪州のクイーンズランド州は人口増加率が年間2.0%(南東部地区)と高く、慢性的な住宅の供給不足が深刻な社会問題となっているとし、2032年ブリスベン夏季オリンピックの開催を控えて住宅需要はさらに拡大することが見込まれるとしています。一方で建設労務費の高騰や人員不足が顕在化しており、州政府は省施工・短工期で住宅供給が可能なモジュラー工法に関心を示しているとされています(出典:積水化学工業株式会社 2026年9月10日公表資料)
取得割合は51%、取得価額は約335百万豪ドルです。譲渡価格調整条項があり、最終的な取得価額については変動の可能性があります。取得価額には株式取得対価およびアドバイザリー費用等の買収に当たって支払う費用を含みます。将来的にSPCを通じた持株会社株式の追加取得(取得後の所有割合90%)を予定しているとされています(出典:積水化学工業株式会社 2026年9月10日公表資料)
日程は、2026年9月10日に取締役会決議および株式譲渡契約締結(予定)、株式譲渡実行日は2027年1月の予定です。
中小企業の経営者は、どう読むか
まず五割一分を取り、将来は九割まで増やす予定だと書かれています。一度に全部ではなく、段階を踏む形です。
最初から全部を取らない理由は、売り手側の経営者に残ってもらうためのことが多いです。持ち分を残せば、業績を伸ばす動機も残ります。
譲渡価格調整条項が入っています。契約時の金額で終わりではなく、引き渡す日の数字で精算する。中小企業の譲渡でも同じ条項が入ります。
契約から実行までが四か月あります。海外の会社を買うときは、現地の許認可や競争法の手続が挟まるため、間が開きます。
取得価額にアドバイザリー費用等を含めて示しているのも特徴です。株の代金だけでなく、買うためにかかる費用まで合わせた額を出しています。