共栄セキュリティーサービスは2023年10月2日、東神産業株式会社の全株式を取得して子会社化することについて、株主との間で株式譲渡契約を締結することを取締役会で決議したと公表しました。

開示された事実

譲受(買い手)共栄セキュリティーサービス株式会社(7058・東証スタンダード)
譲渡(売り手)東神産業株式会社の株主(個人1名が100.0%を保有)
譲渡対象東神産業株式会社(警備業、人材派遣業)
所在地神奈川県横浜市神奈川区
手法株式譲渡(全株式を取得して子会社化)
対価非開示(開示資料は「相手先の意向により非開示」と記載)
日程2023年10月2日 取締役会決議/同日 株式譲渡契約締結/同日 株式譲渡実行

取得株式数は20,000株(議決権20,000個)で、取得前の議決権所有割合は0%、取得後は100.0%です(出典:共栄セキュリティーサービス株式会社 2023年10月2日公表資料)

対象会社は1975年7月14日設立、本社は神奈川県横浜市神奈川区、資本金は10百万円で、施設警備業務や交通誘導警備業務の人的警備事業と人材派遣事業を行っています。株式は個人1名が100.0%を保有していました(出典:共栄セキュリティーサービス株式会社 2023年10月2日公表資料)

対象会社の2022年9月期は売上高630百万円、営業利益はマイナス4百万円、経常利益2百万円、当期純利益はマイナス5百万円、純資産32百万円、総資産385百万円です。2020年9月期と2021年9月期も営業利益はそれぞれマイナス21百万円、マイナス28百万円と記載されています(出典:共栄セキュリティーサービス株式会社 2023年10月2日公表資料)

取得価額は非開示です。開示資料は「相手先の意向により、非開示とさせていただきます」と記載しています。

買い手は、長期視点の経営方針として売上高800億円・社員数2万人を目指していること、現在はおよそ売上高80億円・社員数2千人であること、連結従業員数が2,410名(2023年3月末時点)であることを記載しています。2019年に東京証券取引所へ上場し、2020年に業界最大手との資本業務提携を行い、警備会社の買収を継続的に実施してきたとしています(出典:共栄セキュリティーサービス株式会社 2023年10月2日公表資料)

株式取得の理由として、人員数とエリアの補完体制および人材派遣事業によるサービスの拡充、規模による料金改定の実現、スケールメリットによる利益創出が挙げられています。連結業績への影響は精査中で、公表すべき事項が生じた場合に速やかに知らせるとしています。

出典: 共栄セキュリティーサービス株式会社「東神産業株式会社の株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」(2023年10月02日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

営業段階では赤字が続いていた会社が、全株式の買い手を見つけています。赤字だから売れない、とは限りません。

買い手が見ているのは、人の数と営業している地域です。警備は人がいて初めて受けられる仕事なので、人員そのものが引き継ぐ対象になります。

料金の見直しを理由に挙げています。小さいままでは上げにくい単価が、まとまることで上げられるという見方です。

売り手は株式を一人で全部持っていました。意思決定が一人に集まっている会社は、譲渡の話が早く進みます。

取得価額は相手の意向で非開示です。個人が売り手のとき、金額を出さないという選択は珍しくありません。

買い手は上場と提携のあと、買収を重ねてきたと説明しています。同じ業種の中で何度も買う会社は、売り手から見れば手順に慣れた相手です。

決議・契約・実行が同じ日です。表に出た日が、話し合いの始まりではありません。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。