京王電鉄は2023年11月6日、東証スタンダード市場に上場する株式会社サンウッド(証券コード:8903)の株式および新株予約権に対する公開買付けを開始することを決議したと公表しました。買い手が所有する株式と対象会社の自己株式を除く全てを取得し、完全子会社とすることを目的とした取引の一環です。

開示された事実

譲受(買い手)京王電鉄株式会社(9008・)
譲渡(売り手)株式会社サンウッドの株主(東証スタンダード市場の上場会社。買い手は公表時点で21.13%を所有する筆頭株主)
譲渡対象株式会社サンウッド(証券コード:8903)((開示資料は不動産分野の上場会社と記載))
所在地(開示資料に所在地の記載なし)
手法公開買付け(TOB)。買い手が所有する株式と対象会社の自己株式を除く全ての株式および新株予約権の全てを取得し、完全子会社とすることを目的とする
対価本公開買付価格は普通株式1株につき1,250円。買付代金は4,665,682,750円
日程2023年11月6日 取締役会決議/2023年11月7日 公開買付開始公告・公開買付届出書提出・買付け等の期間開始/2023年12月19日 買付け等の期間末日(30営業日)

買い手は公表時点で対象会社株式を1,000,000株(所有割合21.13%)所有する筆頭株主で、対象会社を持分法適用関連会社としていました

本公開買付価格は普通株式1株につき1,250円、買付代金は4,665,682,750円です。買付予定数の下限は2,155,000株(所有割合45.54%)で、応募株券等の総数が下限に満たない場合は全部の買付けを行いません。完全子会社化を目的としているため買付予定数の上限は設定されていません(出典:京王電鉄株式会社 2023年11月6日公表資料)

新株予約権も取得の対象です。2023年9月30日現在で第1回新株予約権20個(対象株式2,000株)、第2回新株予約権40個(4,000株)、第4回新株予約権522個(52,200株)の合計582個(58,200株)と記載されています(出典:京王電鉄株式会社 2023年11月6日公表資料)

価格は交渉のなかで動いています。開示資料は、2023年10月23日に買い手が1,180円を提示した経緯(提案日の前営業日である2023年10月20日の終値818円に対して44.25%のプレミアム)、その前の提案について対象会社から株主にとって十分なものとは評価できないとの回答を受けて再検討した経緯を記載しています(出典:京王電鉄株式会社 2023年11月6日公表資料)

買付け等の期間は2023年11月7日から2023年12月19日までの30営業日です。

出典: 京王電鉄株式会社「株式会社サンウッド株券等(証券コード:8903)に対する公開買付けの開始に関するお知らせ」(2023年11月06日公表)

中小企業の経営者は、どう読むか

もともと二割を持つ筆頭株主が、残りを全部買って完全子会社にする形です。段階を踏んで関係を深めてきた相手が、最後にまとめて取ることがあります。

価格は一度で決まっていません。相手の側から「株主にとって十分とは言えない」と返され、買い手が引き上げています。開示にその経緯が残っています。

下限が設定されています。これに届かなければ一株も買わない、という条件です。中途半端な割合で終わらせないための歯止めです。

新株予約権も買い取る対象になっています。将来株式に変わる権利が残っていると、完全子会社化が完成しません。株式のほかに何が発行されているかは、譲渡の前に必ず確かめます。

非上場の中小企業では、全株主に同じ条件を示す必要はありません。誰にいくらで売るかを個別に決められます。手続きの重さは株主の数で変わります。

期間が三十営業日と、法令の最短より長く取られています。株主が判断する時間を置く形です。

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本記事は、各社が公表した適時開示資料などの一次情報を当社が要約したものです。当社の成約実績ではなく、当社が関与した案件でもありません。記載の事実は公表日時点のもので、その後変更されることがあります。詳細は出典の資料をご確認ください。