セントラル警備保障は2024年5月15日、阪急阪神ハイセキュリティサービス株式会社の常駐警備事業を吸収分割により承継する吸収分割契約を締結したと公表しました。分割会社を同社、承継会社を買い手とする吸収分割です。
開示された事実
| 譲受(買い手) | セントラル警備保障株式会社(9740・東証プライム) |
|---|---|
| 譲渡(売り手) | 阪急阪神ハイセキュリティサービス株式会社(大阪府大阪市北区角田町1番12号 阪急ファイブアネックス9階。常駐警備、機械警備、集配金業務、駐車場管理。大株主は阪急阪神ビルマネジメント株式会社100.0%) |
| 譲渡対象 | 阪急阪神ハイセキュリティサービス株式会社の常駐警備事業(常駐警備) |
| 所在地 | 関西地区 |
| 手法 | 吸収分割。分割会社を阪急阪神ハイセキュリティサービス株式会社、承継会社を買い手とする。開示資料は、本吸収分割による買い手の資本金の増加はないと記載している |
| 対価 | 本吸収分割に際して、買い手より分割会社に対して現金1,200百万円が交付される予定。開示資料は、割当の算定にあたり外部専門家によるデューデリジェンスを実施し、第三者算定機関からの算定書は取得せずに、デューデリジェンスの結果及び対象事業の状況並びに将来の見通し等を踏まえた買い手の将来業績に与える影響額の見込みを総合的に勘案して対価を決定したと記載している |
| 日程 | 2024年5月15日 取締役会決議日・契約締結日/2024年7月1日 本吸収分割の効力発生日(予定) |
本吸収分割に際して、買い手より分割会社に対して現金1,200百万円が交付される予定です。本吸収分割による買い手の資本金の増加はないとされています。新株予約権及び新株予約権付社債に関する取扱いは該当事項がないと記載されています(出典:セントラル警備保障株式会社 2024年5月15日公表資料)
分割会社は所在地が大阪府大阪市北区角田町1番12号 阪急ファイブアネックス9階、事業内容が常駐警備、機械警備、集配金業務、駐車場管理、設立が2012年4月で、大株主は阪急阪神ビルマネジメント株式会社が100.0%です。経営成績は、売上高が4,997、5,165、5,276、営業利益が48、6、48、純資産が759、747、779と記載されています(出典:セントラル警備保障株式会社 2024年5月15日公表資料)
開示資料は、割当の算定にあたり外部専門家によるデューデリジェンスを実施したこと、第三者算定機関からの算定書は取得せずに、デューデリジェンスの結果及び対象事業の状況並びに将来の見通し等を踏まえた買い手の将来業績に与える影響額の見込みを総合的に勘案して対価を決定したことを記載しています。
開示資料は目的について、買い手が中期経営計画を推進中であり、基本戦略の一つである「グループ連携の強化」として「M&Aの推進」を掲げていること、本計画の最終年度の連結における経営目標は売上高800億円、営業利益率8.5%を計画していることを記載しています。関西地区での新たな取引基盤を獲得することにより、大阪万博の開催(2025年開催予定)や大阪梅田エリアの再開発事業におけるセキュリティニーズを積極的に取り込み、本計画の達成を目指すとされています(出典:セントラル警備保障株式会社 2024年5月15日公表資料)
開示資料は、承継する権利義務について効力発生日前日までの増減を加除した上で確定すると記載しています。
出典: セントラル警備保障株式会社「阪急阪神ハイセキュリティサービス株式会社の常駐警備事業の承継(吸収分割)に関する吸収分割契約締結のお知らせ」(2024年05月15日公表)
中小企業の経営者は、どう読むか
会社ではなく、常駐警備という一つの事業だけを受け取る形です。
分割会社には機械警備や集配金も残ります。欲しい部分だけを取っています。
対価は現金十二億円で、分割会社に支払われます。株主ではありません。
吸収分割では、対価が会社に入るか株主に入るかで設計が分かれます。
中小企業でも、複数の事業のうち一つだけを譲る形があります。
残す事業との間で、人・設備・取引先をどう分けるかが実務の山になります。
この件では第三者の算定書を取らず、自社の調査だけで対価を決めたと書いてあります。
金額の根拠をどこまで外部に委ねるかは、買い手の判断になります。